ポイント
- E3リガーゼMIB2が脱ユビキチン化酵素CYLDを分解することにより、炎症を促進することを見出した。
- CYLD遺伝子の904番目のプロリンがロイシンに点変異することで起こる円柱腫瘍は、MIB2による積極的な分解によることが示唆された。
概要
愛媛大学を主としたチームは、E3リガーゼMIB2が脱ユビキチン化酵素CYLDを分解することにより、炎症を促進することを見出した。また、CYLD遺伝子が欠損や点変異すると円柱種という腫瘍になることが知られていたが、点変異で円柱腫瘍が誘導される理由は不明であった。本研究において、904番目のプロリンがロイシンの点変異では、MIB2による分解が促進され、その結果CYLD欠損と同様の状況となり円柱腫瘍ができる可能性を示した。
なお、本研究成果は、The Journal of Biological Chemistry誌に掲載された。