プレスリリース

宇宙の夜明けに踊るモンスターブラックホールの祖先

すばる望遠鏡によって発見されたクェーサーのペア(https://www.ehime-.ac.jp/data_relese/pr_20240618_sce/)を、アルマ望遠鏡で詳細に観測したところ、この天体が初期宇宙で最も明るい種類の天体「高光度クェーサー」の祖先であることが分かりました。初期宇宙における天体の進化を明らかにする大きな手掛かりとなる発見です。
本研究は愛媛大学宇宙進化研究センターの松岡良樹准教授らの研究グループによって行われ、成果はアストロフィジカル・ジャーナルに掲載されました。

観測結果に基づく銀河衝突の想像図。銀河同士が衝突することで、星形成活動や中心の超巨大ブラックホールの成長が少しずつ活性化していく様子を描いています。
Credit: ALMA (ESO/NAOJ/NRAO), T.Izumi et al.

論文情報

掲載誌:The Astrophysical Journal
DOI:10.3847/1538-4357/ad57c6
題名:Merging Gas-rich Galaxies that Harbor Low-luminosity Twin Quasars at z = 6.05: A Promising Progenitor of the Most Luminous Quasars
(日本語訳)赤方偏移6.05に高光度クェーサーの祖先の有力候補を発見:双子の低光度クェーサーを宿す、豊富なガスに包まれた衝突銀河
著者:泉拓磨 (国立天文台アルマプロジェクト 准教授)、松岡良樹 (愛媛大学宇宙進化研究センター 准教授)、尾上匡房 (東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構フェロー)、河野孝太郎(東京大学大学院理学系研究科 教授)、梅畑豪紀 (名古屋大学高等研究院 特任助教)

詳細記事

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本件に関する問い合わせ先

愛媛大学 宇宙進化研究センター
松岡 良樹