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プレスリリース

大学院理工学研究科の井原栄治教授が2022年度「高分子学会賞(科学部門)」を受賞

愛媛大学大学院理工学研究科の井原栄治教授が、これまで行ってきた高分子合成化学分野での研究成果を評価され、「高分子学会賞(科学部門)」を受賞しました。

この賞は、公益社団法人高分子学会(会員数約8,000人)が「高分子科学、技術に関する独創的かつ優れた業績を挙げた会員を対象に、その功労を顕彰することを目的に制定」しているもので、1965年以来約60年近い歴史のある極めて重要な賞です。四国の大学からは井原教授が初めての受賞者となります。

受賞タイトルは「ジアゾカルボニル化合物をモノマーとする高分子合成手法の開発」であり、革新的な高分子合成法の開発に関する研究成果が高く評価されました。本研究は井原教授が2000年4月の愛媛大学着任後に着想、開始したもので、現在までの20数年間の成果は、高分子化学分野の代表的な国際学術誌Macromolecules誌(アメリカ化学会発行)に約20編の論文として掲載されており、国際的にも高く評価されています。それらの論文のうち、最近の4編は「愛媛大学研究成果ストックサイト」に取り上げられています。

受賞タイトル

ジアゾカルボニル化合物をモノマーとする高分子合成手法の開発

授賞日時

令和5年5月25日(木)

第72回高分子年次大会(於:群馬県高崎市)にて、井原教授の受賞講演および授賞式が行われました。

井原 栄治 教授のコメント

この度、2022年度「高分子学会賞(科学部門)」を受賞することができたことを大変光栄に感じております。日本の高分子科学分野の研究は世界のトップレベルにあり、日本から数多くの重要な研究成果が生み出され、この分野の発展に貢献してきました。そして、2000年のノーベル化学賞受賞者である白川英樹先生(1982年「ポリアセチレンに関する研究」で高分子学会賞受賞)を始めとするこの分野を代表する研究者の方々が、本賞科学部門の受賞者として名を連ねておられます(以下の受賞者リスト、参照)。

この栄えある賞を私が受賞できたのは、同じ研究グループ内の下元浩晃准教授と学生諸氏を始めとする多くの共同研究者、関係者の皆様のおかげであり、この場を借りて厚く御礼を申し上げます。

参考Webサイト

高分子学会賞現在までの受賞者リスト(公益社団法人高分子学会ホームページ)

新しい高分子合成法の開発研究(愛媛大学「最先端研究」ページ)

愛媛大学工学部・広報誌「Shake hands」No. 4での研究室紹介

有機合成化学協会誌2022年9月号巻頭言「日米の地方大学での研究経験から」

愛媛大学研究成果ストックサイトより

高分子合成における新しい末端官能基化手法の開発に成功

pHに応答して性質を変化させるデンドロンポリマー

微量の酸によって簡単に低分子に分解するポリマーの開発に成功!

高効率でポリマーを合成できる新触媒の開発に成功!

本件に関する問い合わせ先

大学院理工学研究科
教授 井原 栄治