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重要なお知らせ

未来の愛大生へ

2023.09.19
未来を変える支援をつくりだそう

樫木 暢子 教授

●教育学研究科
●特別支援教育学

研究テーマ

運動機能障害や重複障害、病気の子どもたちの教育など

研究内容

  • コロナ禍における訪問教育の現状と課題
  • 病気療養児の院内での教育、復学支援
  • 知的障害児の教科等を合わせた指導におけるカリキュラムマネージメント

皆さんは、「特別支援教育」をどんな教育だと思いますか?特別支援教育は障害のある人の教育でしょうか。

現在、障害を定義しているのはICF(国際生活機能分類)です。何かの要因で生活動作や移動などができないことにより、社会参加ができにくい状態が「障害」とされています。何らかの手立て(環境要因)を調整すると、社会参加の状態は変わってきます。これを障害の「社会モデル」と言います。どんな環境要因を希望するかは本人の考えや状況(個人要因)によります。つまり、障害は診断で決められるものではなく、社会と個人の関連で規定されるということです。

教育を受けるときに変更・調整などが必要な状態を「特別な教育的ニーズ」があると言います。特別支援教育は「障害」を対象とした教育ではなく、個々の「特別な教育的ニーズ」に対して支援をすることで、その子が学びの主体者になることを目指す教育です。学びにくさや人との関わりにくさという「特別な教育的ニーズ」に対して、どんな手立てがあれば学びやすくなるかを考えます。誰にでも得意不得意があります。得意を活かしながら学べたら、楽しく学べて、学習が進みます。得意不得意があるから、教えたり、教えられたりします。教えたり、教えられたりすることで対話が生まれ、深い学びにつながります。

今、日本はインクルーシブ教育を目指しています。障害の有無にかかわらず、特別な教育的ニーズのある人が生まれ育った地域で、自分に合った学び方で仲間と一緒に学ぶことができるシステムです。どこの学校でも、どこの学級でも特別支援教育が当たり前に実践されることになります。皆さんも愛大教育学部で新しい時代の特別支援教育を学んでみませんか?

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