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お知らせ

愛媛大学総合研究棟竣工記念式典及び記念講演会が開催されました

 平成15年4月25日(金)に、理学部、沿岸環境科学研究センター及び地球深部ダイナミクス研究センターが共同で利用する「総合研究棟」の竣工記念式典が挙行されました。

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竣工記念式典:学長式辞

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総合研究棟外観

■ 総合研究棟概要
 この総合研究棟は、鉄骨鉄筋コンクリート造、地上7階−地下1階、延べ面積約9060㎡で、学部・学科等の組織の枠を超えた全学利用の複合研究施設として、流動的プロジェクト研究への対応、新産業創出につながる独創的な開発、若手研究者らの育成等を目的に整備されたものです。

■ 記念式典
 式典は、学内外から約100人の出席のもとに行われ、小松学長の式辞の後、柳澤理学部長が「各分野の教員、研究者、学生らが総合研究棟に集まることになり、今後専門分野の枠を超えた共同研究の推進が期待される。また、両センターと理学部の3者が連携して研究成果を世界に発信する研究拠点となると同時に、合同ゼミの実施など教育面でも連携できる可能性が高まった。」と期待を述べました。続いて武岡沿岸環境科学研究センター長及び入舩地球深部ダイナミクス研究センター長の挨拶、遠藤文部科学省大臣官房文教施設部高松工事事務所長の祝辞があり、新営に貢献した各社に感謝状が贈呈されました。
■ 記念講演会
 式典終了後、参加者は施設内を見学。その後引き続き、東京大学地震研究所の深尾良夫教授による「地球の中で起きていること」、総合地球環境学研究所プログラム主幹の和田英太郎教授による「同位体地球化学から環境科学そして環境学へ」と題した記念講演が行われました。

 この竣工記念行事は、テレビや新聞で大きく報道され、世界的な研究教育拠点施設への関心の高まりを示しました。                            総務部企画室

愛媛大学総合研究棟竣工記念式典 式辞

 本日ここに 愛媛大学総合研究棟の竣工記念式典が挙行されるにあたり、文部科学省高等教育局、研究振興局、大臣官房文教施設部、及び、同高松工事事務所のご理解、ご尽力に対して衷心より感謝申し上げますと共に、本日この式典にご臨席を賜りました、遠藤高松工事事務所長、立川先生、別府先生、鮎川先生に厚くお礼申し上げます。

 この研究棟は当初、理学部の新館として5年前に計画されたものであります。理学部は平成8年の学部改組、大学院理工学研究科の設置により教員、学生定員が大幅に増加したために、既存の建物のみでは充足率は60%程度にとどまり、大学院生の居室においても実験室についても極めて劣悪な状態にありましたので、新館建設は理学部の願望でありました。

 当初の目論見は、この場所に新館1号館を建設し、引き続き、旧館を壊して2号館、3号館を建設する、というものでありました。しかし、その後、文部科学省の施設整備に関する新しい方針を受け、新館は基本的には一学部のものではなく、共通的な性格をもたせ、いくつかの機関が共同使用する、いわゆる合築建築とすることになり、平成11年に設置された沿岸環境科学研究センターと同居することになりました。その後さらに平成13年に設置された、地球深部ダイナミクス研究センターの領域を確保することになり、最終的なプランがかたちづくられた訳であります。かくして、新しい建物は「環境」をキーワードとする研究グループ、研究センターが共存する研究棟として活用されることになりました。

 沿岸環境科学研究センター、地球深部ダイナミクス研究センターにとっては、この度竣工した研究棟は、そのために用意されたといってもよい場所と条件を提供しております。とくに、沿岸環境科学研究センターは、設置が認可されて以来、構成員が農学部、工学部、理学部に分散した状態にありましたが、この状態は大幅に改善され、本拠をこの建物に確保することができました。これによって、十分とは申せないまでも、昨年選定された21世紀COEの拠点に相応しい環境に近づくことができたと思っております。

 平成13年に設置された地球深部ダイナミクス研究センターにあっては、センター設置にともなって増大する研究員、大学院生、海外からの研究者が、この2年間は、ただでさえ狭い理学部の一角にひしめき合う状態にありましたが、これによってほぼ理想的な環境を確保することができたと申してよいでしょう。ここでの実験室とかつてのそれでは天と地ほどの違いがあります。

 両センターに心からお祝いを申し上げるとともに、今後の更なる活躍、発展を期待するものであります。

 施設部職員、理学部教職員に対してはこの間、計画・設計に紆余曲折がある中で、図面の書き換えは4、5回に及び、その都度、研究室の割り振りや設備・配置のデザインの見直し等、大変なご苦労があったことと思います。しかし、このような素晴らしい研究棟を目の当たりにして、ご苦労も報われたのではないかと拝察いたします。施設部、理学部のみならず学内外の関係各位に、あらためて厚く感謝の意を表するものであります。

 この度の総合研究棟新設にあたり、ご尽力いただきました皆様に厚くお礼を申し上げますと共に、引き続き暖かいご理解、ご支援を賜りますようお願い申し上げまして、式辞といたします。
 平成15年4月25日
愛媛大学長 小 松 正 幸