農学部附属演習林は、平成18年8月19日(土)、附属演習林米野々森林研究センターにおいて、視聴覚障害者向けの森林体験講座「やってみよう、E・DA・U・CHI! 〜 森を知る一日 〜 」を実施しました。
この森林体験講座では、視聴覚などに障害を持つ方々に、森の働き、森の力、そして私たちの生活と森とのつながりなどを学んでいただくとともに、森の自然に親しみ、環境などへの理解を深めていただくことを目的としています。
実施当日は、台風の影響で前日まで降っていた雨も上がり、まずまずの天気の中、盲学校の先生や生徒、障害を持つ方や「親の会」の関係者など14人が参加しました。
今回は、樹を育て森を育てる上で欠かせない「枝打ち」の森林作業を体験し、切り落とした枝で、「木の枝マグネット」を制作する予定でしたが、森の中は前日までの雨で、足下が悪く危険との判断から、部屋の中で行う「雨の日バージョン」となりました。
はじめに、大田伊久雄助教授と小林修講師が挨拶、続いて学生スタッフが自己紹介を行いました。
引き続き、参加者は、それぞれの封筒の中に入っている葉っぱを、触覚や嗅覚によるイメージの情報交換で、同じ葉っぱの仲間を捜し出すゲームや自己紹介で交流しました。
また参加者は、スライド「森林を知る 〜雨夫と雨子の旅〜」を見ながら、森林の仕組みなどについて学ぶとともに、実験を通してそれを体感しました。
午後からは屋外に移動し、用意した木の枝を使用して「木の枝マグネット」を作りました。「木の枝マグネット」の作り方は、まず、木の枝をのこぎりなどの道具を使って輪切りにし、適当な大きさの木片を作ります。その木片をサンドペーパーで研き、これにマグネットを接着すれば出来上がり。
参加者が、持ち慣れない道具で木の枝と格闘を繰り広げると、制作会場には大きな歓声や笑い声が飛び交い、家族的な雰囲気で、とても楽しい授業となりました。
広報室