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田中貴金属工業株式会社の奥田晃彦湘南工場長が本学で都市金属鉱山リサイクルの実験講座を実施しました【8月25日(火)】

 平成27年8月25日(火)、田中貴金属工業株式会社の奥田晃彦湘南工場長が本学で都市金属鉱山リサイクルの実験講座を行いました。
 科学イノベーション挑戦講座は、科学技術振興機構の次世代科学者育成プログラムメニューB採択事業として3年目の実施になります。今回、都市鉱山リサイクルを進めている田中貴金属工業株式会社湘南工場から、奥田工場長と鯖江マネージャーをお招きし、PCパーツやスマートフォンを対象とした貴金属回収について講演と模擬実験を行いました。実施では、本事業受講生の他に、連携事業である松山市教育委員会・松山市中学校理科主任会「おもしろ理科教室実行委員会」の主催する「おもしろ理科教室」から、小学生1人、中学生15人、高校生(本事業OG)2人、大学生および大学院生8人が参加しました。  講座では、貴金属の資源埋蔵量やリサイクルがどうして必要なのか、リサイクルに適した資源などについて講演していただいた後、実際に実験で金や銀の分離回収に挑戦しました。工業的な手法を使っており、参加者は興味津々で実験に挑戦しました。

block_69146_01_M 金の単離では、緑色の水溶液に抽出溶媒を加えて分液操作をすると、油層は金色に、水層は青色になりました。もとの水溶液は金イオンと銅イオンの混合溶液だったのです。抽出溶媒に金イオンが溶けることで、銅イオンとの混合溶液から金イオンだけを簡単に単離することができました。その後、金イオンを還元して単体の金を取りだすことに成功しました。実験では、この他にも銀の単離とイオン交換樹脂を使った金イオンの単離についても挑戦し、参加者はそれぞれの貴金属を取りだしました。
 私たちに身近なPCやスマートフォンが大きな鉱山になるという不思議や、環境を守り、資源を有効に活用する田中貴金属工業株式会社の活動について学び、参加者は資源やリサイクルの重要性を学びました。環境問題への新しい知見を得ることができ、化学工学という新たな研究者の道についてご示唆をいただく貴重な機会を与えていただいた、田中貴金属工業株式会社に深く感謝します。

本内容は愛媛新聞で報道されました。
「廃家電から貴金属」2015年08月26日付愛媛新聞 (掲載許可番号:G20160801-02314)