平成26年12月4日(木)〜6日(土)、本学で開催した「第8回ナノメディシン国際シンポジウム:ナノメディシンと光合成分子研究との融合」で、大学院理工学研究科博士後期課程(先端科学特別コース)1年の中村優斗さんと博士前期課程1年(分子科学コース)の中村誠さんが研究発表を行い、12月5日付けでベストポスター賞を受賞しました。本賞は、ポスター発表を行った学生、若手研究者の中から選出されるものです。今回は、22件のポスター発表に対し、5件が選出されました。
中村優斗さんの研究課題は、「Thermophilic Cyanobacterium Thermosynechococcus elongatus Mutant Acquired The Photoheterotorophic Growth Capacity(光従属栄養生育能を付与した好熱性シアノバクテリアの作製とその性質)」です。本来、光独立栄養的(光合成のみ)にしか生育できない好熱性シアノバクテリアに、糖の輸送能を付与して糖を取り込むことで生育可能にし、光合成機能を完全に欠失させても生育可能であるという研究開発が高く評価され、受賞に至りました。
中村誠さんの研究課題は、「Influence on Photoinhibition by the Structural Modification of Cyt b559 in PhotosystemII Complex(光化学系IIのシトクロムb559 の構造変化による光阻害への影響)」で、遺伝子組換えによって光化学系IIに結合するシトクロムb559のヘムリガンドおよびその周辺のアミノ酸を置換し、それらの構造と光阻害条件下での機能について行った研究が高く評価されました。