お知らせ

防災情報研究センターが市民向け講演会「9.11テロ時の救援者の長期フォローアップ研究」を開催しました【5月16日(木)】

 平成25年5月16日(木)、南加記念ホールで、防災情報研究センターが市民向け講演会「9.11テロ時の救援者の長期フォローアップ研究−東日本大震災救援者の長期健康管理の重要性−」を開催しました。

 講演会には、一般市民、本学学生、専門学校学生ら約100人の参加がありました。
 講師のマウントサイナイ医科大学のマイケル・クレイン准教授から、9.11同時多発テロの犠牲者のメンタルヘルス、主に精神科領域の疾患の治療について、ドキュメンタリーの動画や多くの写真を用いた説明がありました。特に、クレイン准教授が研究しているマウントサイナイ医科大学災害病院における活動報告では、9.11同時多発テロで被災者の救援に当たった消防士、救護を担当した看護師、警察官等3,000人を9年間調査した報告として、被災者の面談、胸部XP、血液検査、肺活量の検査等を実施した結果、ぜんそく、副鼻腔炎、逆流性食道炎等の身体的な症状がある人と、うつ状態、パニック障害、PTSDなどの精神的な症状がある人との相関が強いこと、また面談後すぐに治療が必要な被災者や少なからず何らかの疾患があると判断できる被災者が多数いたなどの報告がありました。
 参加者は、凄まじい9.11の当時の写真やクレイン准教授の講演を興味深く聞きながら、東日本大震災救援者の長期健康管理の重要性について再認識させられる講演会となりました。

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英語でアメリカ同時多発テロの状況を説明するクレイン准教授

<社会連携支援部>