お知らせ

第9回愛媛地域医療連携ネットワーク研究会を開催

 平成23年6月4日(土)に、愛媛大学医学部附属病院関連病院長会議の地域連携部会に設置されている「愛媛地域医療連携ネットワーク会議」が、松山市のテクノプラザ愛媛テクノホールにおいて第9回愛媛地域医療連携ネットワーク研究会を開催しました。

 今回のテーマは、「超高齢化社会を支える地域連携ネットワーク」とし、急速に進行する超高齢化社会に視点におき、診断・治療を目的とした急性期病院依存型の医療を見直し「自分らしい生き方」を実現するための医療供給体制を構築するために、地域の医療・福祉・介護連携を中心とした改善点を提案し議論することとしました。
 最初に、先進的取り組みをしている長崎大学病院から、医療情報部の松本武浩准教授と地域医療連携センターの川崎浩二副センター長に基調講演をしていただきました。
 この中で、松本准教授は、「長崎県におけるITを活用した地域連携『あじさいネット』」というテーマで、地域の中核病院が、かかりつけ医(診療所)や調剤薬局、訪問看護師等に電子カルテを開示し、医療機関間で情報を共有して、地域において患者・家族を支援できるシステム「あじさいネット」の効果と重要性についてお話しいただきました。
 続いて、川崎副センター長は「メディカルサポートセンター(MSC)と地域医療連携センターの役割」と題して、患者満足度の向上と院内の経営改善を担っているMSCの効果と、ますます広がる地域医療連携部門の今後についてお話しいただきました。
 これら基調講演を踏まえ、講師二人のご参加のもとに、本院の櫃本真聿医療福祉支援センター長と青山百合枝がん総合相談ケアセンター長が、「患者情報の共有と活用〜院内と地域の取り組み〜」について意見交換と質疑応答を行いました。フロアからは、セキュリティや費用、診療報酬への反映、今後の展開などについて多くの質問があり、このシステムを愛媛県に導入・展開するための具体的な検討がなされました。今後“あじさいネット”の愛媛版を構築すべく、ネットワーク研究会においても更なる検討をしていくことを申し合わせ、約2時間半の第9回研究会は終了しました。
 10回目の開催となる次回は、10月1日(土)を予定していますので、皆様ご参加ください。

<医学部>