お知らせ

社会人の学び直しニーズ対応教育推進事業「地域マネジメントスキル修得講座」(第4回)を開催

 平成23年7月23日(土)、24日(日)、愛媛大学農学部にて、第4回社会人の学び直しニーズ対応教育推進事業「地域マネジメントスキル修得講座」を実施しました。

講座の内容

「食料主権のグランドデザイン」村田武特命教授 (7月23日(土)午前・午後)
「都市農村交流論」(7月24日(日)午前)小田清隆准教授
「受講生のプロジェクト研究についてのグループ討議」(7月24日(日)午後)

食料主権のグランドデザイン (7月23日(土)午前・午後)

講師:村田特命教授

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村田特命教授

 戦後の日本農業と国際化についての解説を行いました。戦後、実質的にはアメリカ一国による占領政策が行われ、「GATT」(1948年)、「両国間の経済的協力の推進」(1960年)、「農業基本法」(1961年)、「WTO」(1995年)などを経て農産物の輸入自由化が進みます。これに対し、我が国は関税で輸入増大を抑えているのが実態です。 そして現在、「TPP」加入の議論へと続いていきます。これに対して村田教授は、今後の日本農業が進むべき方向として、以下の内容を示しました。

1:田畑輪換の推進、
2:生態系維持をめざした環境保全型農業、
3:水田と里山の一体的利用、
4:地域内耕畜連携、
5:再生可能エネルギー

都市農村交流論 (7月24日(日)午前)

講師:小田准教授

小田准教授

小田准教授

 インターネットを介した交流事業を端緒に、関東圏と愛媛県内の相互訪問へと発展していった事例についての話を行いました。鎌倉市の小学校と農業高校がインターネットやテレビ電話での交流を始めたところ、「そうだ、田舎へ行こう!」ということになり、小学生が愛媛県を訪問しました。内子町での農家民泊、ブドウ狩り、田んぼの学校、川遊びなどを行いました。これを契機に、田舎体験プロジェクトが始まり、毎年の訪問・滞在を行っています。このような経験を通じて、小田准教授から、「偶キャリ」(偶然の積み重ねで物事が動いていく)、やっているとネットワークが広がっていくことなどが示唆されました。

受講生のプロジェクト研究についてのグループ討議 (7月24日(日)午後)

講師:森賀盾雄教授 グループ討議

 プロジェクト研究は、まず森賀教授からレポートの書き方についての説明がありました。その後、5つのグループに分かれて、受講生個々のテーマ、内容、調査研究の進め方について意見交換が行われました。グループは、在住地、年齢、性別、研究の内容などが偏らないように設定し、様々な立場の方から意見が出るようにしました。
 今回からプロジェクト研究が本格的に始まりました。今後は、農山漁村マネジメントに関する講義と、グループ討議を中心としたプロジェクト研究の二本立てで講座を進めていくことになります。

<農学部>