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重要なお知らせ

お知らせ

学部等のディプロマ・ポリシー(卒業時の到達目標)を策定しました

ディプロマ・ポリシーの策定について

 愛媛大学はこのたび、「愛媛大学憲章」や学部等の特性を踏まえて各学部等のディプロマ・ポリシー(DP:卒業時の到達目標)を策定しました。これは平成19年度に実施された5回の教育コーディネーター研修会での議論等を経て策定されたものです。

教育・学生支援機構長  柳澤 康信

 本学では平成17年に制定した愛媛大学憲章において「自ら学び、考え、実践する能力と次代を担う誇りをもつ人間性豊かな人材」を育成し、輩出することを主要な責務であるとして宣言しています。またそのため、「自立した個人として生きていくのに必要な知の運用能力、国際的コミュニケーション能力、論理的判断能力を高める教育を実践する」こととしています。今回策定したDPは、この憲章や学部の特性等を踏まえ、各学部が育成する人材像を具体的に示したものです。
 最近、文部科学省中央教育審議会では、各専攻分野を通じて培う「学士力(仮称)」が議論され、OECD(経済協力開発機構)では、大学版PISA(国際学習到達度調査)の検討も始まるなど、大学教育の質の保証は、国や国際レベルの議論においても重要な課題となっていますが、本学の動きはこれらに一歩先んじたものであるといえます。
 今後も、策定したDPをもとに、教育カリキュラムやアドミッション・ポリシー(AP)の見直しを図るなど、継続的に教育改善を進める予定にしています。

各学部のディプロマポリシー(DP)

■法文学部のDP
総合政策学科
・法律学、政治学、経済学、経営学などの社会諸科学に関する基本的知識を有している。
・社会や組織の諸課題を自ら発見し、論理的に分析し考察することができる。
・社会や組織の諸課題を自らのこととして捉え、積極的な関心を持ち続けることができる。
・自主的な学習を通じて、社会人として自覚を持ち責任を果たすことができる。
・課題解決に必要な情報を収集・分析・整理することができる。
・自らの思考・判断のプロセスを明確に説明することができる。
人文学科
・豊かな人間性と社会性とを支える広い教養を身につけている。
・人文諸学の学問内容及び方法を理解している。
・自ら設定した課題について、人間文化・地域文化・歴史文化・言語文化のいずれかの学問領域の研究方法を用いて、考察することができる。
・人文学の知を実践の力へと高めることができる。
・社会における自分の役割を自覚することができる。
・人文学の知をもって地域社会及び国際社会のニーズに応えることができる。
・生きた文化や生きた社会を創ることに寄与できる。
・他者の声に耳を傾け、自分の考えを口頭表現や文章表現によって的確に伝えることができる。

■ 教育学部のDP
・教育に関する確かな知識と、得意とする分野の専門的知識を身につける。
・さまざまな教育課題について論じ、適切な対応を考えることができる。
・実践を省察し、自己の学習課題を明確にして理論と実践を結びつけて主体的な学習ができる。
・専門的職業人としての使命感や責任感と多世代にわたる対人関係能力を身につけ、社会の一員として適切な行動ができる。
・教育活動に取り組むため、高い技能を身につけ、豊かな表現力を修得する。

■ 理学部のDP
・(科学的知性)基礎科学的知識と技能を修得して自己の中に体系化し、それを基盤にして自律的に知的能力を発展させることができる。
・(科学的解決力)数理的、科学的原理に遡って対象の本質を分析し、実証的な調査・研究を通じて課題を解決に導くことができる。
・(科学する者の自覚)社会、文化、地球環境の観点から科学・科学技術の役割と責任を論じることができる。

■医学部のDP
・医療人としての専門分野の学問内容について知識を修得する。
・人間性や倫理観を裏付ける広い教養を身につける。
・対象となる人の身体的・心理的・社会的な健康状態を科学的に評価し、情報の総合と適確な判断を行い、必要な行動を示すことができる。
・科学の進歩および社会の医療ニーズの変化に対応して、生涯を通して自らを高めることができる。
・患者および住民の健康の維持・増進と健康障害からの回復に寄与するために、医療人として責任をもった行動をとることができる。
・基本的な医療行為を患者にも自らにも安全に実施することができる。
・患者・家族や保健・医療・福祉チームのメンバーと良好なコミュニケーションをとり、チームの一員としての役割を果たすことができる。

■工学部のDP
・機械工学、電気電子工学、環境建設工学、機能材料工学、応用化学及び情報工学の一分野についての専門的知識をもち、ものづくりやシステムづくりに活用できる。
・科学や技術が社会に及ぼす影響を理解しつつ、ユニバーサルな高い視点から、自立的かつ論理的な判断を行うことができる。
・問題を解決するために必要となる専門的知識を自ら修得するための継続的に学習する能力をもつ。
・専門知識を総合的に活用しながら、問題を世界的な視野から位置づけることができる。
・自らの思考・判断のプロセスを説明し、伝達するためのプレゼンテーション能力、コミュニケーション能力をもつ。

■ 農学部のDP
・生物生産技術の開発と普及、生物資源の利用と管理、環境の保全と創生などに関する専門知識と技術を修得している。
・循環型社会の構築の観点から、地域社会や国際社会における食料、資源、環境に関連する諸課題の原因を論理的に説明でき、解決策を見い出すことができる。
・上記の諸課題を解決するため、協調性と高い倫理性をもって、自律的・継続的に行動することができる。
・自らの論理的な思考・判断のプロセスや結果を説明するためのプレゼンテーション能力とコミュニケーション能力を修得している。

■スーパーサイエンス特別コースのDP
・自然科学の各分野についてバランスのとれた知識を得て、専門分野の研究に生かすことができる。
・専門分野について、先端研究の内容に習熟し、自身の研究の基礎とすることができる。
・習得した論理的思考力、直観力に基づいて、専門分野における課題を自ら探究できる。
・専門分野に対する高い関心を持ち、自ら問題点を見出し、解決する方法を工夫できる。
・習得した科学的知識や科学的思考力に基づき、自分の考えを論理的に説明できる。
・英語で書かれた科学論文が理解でき、国際共同研究や国際会議等で英語が使える。

教育学生支援部教務課