平成29年12月16日(土)、西条市地域創生センターで、「愛媛大学地域協働センター西条セミナー/COC公開講座in西条市」を開催し、地元の高校生をはじめ、西条市の職員、市民、本学の学生など約80人が参加しました。
本学では、地(知)の拠点整備事業(COC事業)として「地域の再生を担う実践的人材の育成」を目的に、学生から社会人まで、地域の方すべてを対象に公開講座を開催しています。
今回は「西条市のこれからの農業・農村を考える」をテーマに開催しました。
最初に、地域協働センター西条の荒木卓哉准教授が「裸麦の収量性改善に向けた取り組みと商品開発」と題して講演し、「播種期の降水量増加が減収要因であり、湿害対策と土壌水分動態の把握が必要」と話しました。また、はだか麦の用途開発事例として産官学共同で開発した製品「西条産野菜スイーツ『Saita』」の紹介もありました。
続いて、社会共創学部の渡邉敬逸准教授が「西条市を中心とする小規模高齢化集落および無住化集落の現状・課題・可能性」と題して講演し、「西条市では中山間地域を中心に多数の無住化集落が発生することが予想され、無住化の段階に対応した対策が必要」と話しました。
最後に、大学院農学研究科の胡柏(ふ ばい)教授が「資源環境保全と産業経済の視点から見た西条農業の可能性」と題して講演し、西条市の4つの宝物「水に最も優れた都市」「石鎚山」「多様な歴史・文化資源」「産業」を挙げて、この宝物を活かした「加工野菜の需要や農業経営体づくり、有機農業など」の方策を説明し、西条の農業の可能性を示しました。今回、西条市内の高校生が多数参加し、各講演後に活発な質疑応答があり、西条市の農業の課題や可能性について理解を深めました。
<社会連携推進機構>