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研究 投稿日:2018.11.02
愛媛大学大学院理工学研究科の佐藤久子教授と日本分光株式会社との共同論文が、日本化学会の速報誌「Chemistry Letters」のEditor’s Choiseに選ばれました

 愛媛大学大学院理工学研究科環境機能科学専攻の佐藤久子教授らの論文「In-Situ Monitoring of Sol-Gel Transition by Temperature-dependent VCD Method: Signal Enhancement Induced by Gelation」が、日本化学会の速報誌「Chemistry Letters」のEditor’s Choiceに選ばれました。
 本研究はゾル-ゲル転移を温度依存症VCD法により観察したものです。VCD法とは赤外領域の円二色性(右回りと左回りの円偏光の吸収の差)を測定するキラル分校法の一つです。多数の振動吸収に基づく豊富な情報をあたえるので、他の分校法にはない特色を持っています。しかし残念ながら、通常では得られるシグナルが非常に小さいという本質的な困難があります。そのために応用できる分子も限られていました。これまで佐藤久子教授らはゲル状態にVCD法を適用することでシグナルが増大するという現象を見出してきました。
 そこで、本研究では温度を精密にコントロールしながら、VCD測定をおこない、低分子量のゲル化剤分子が溶媒分子を取り込んで、ゲルを形成してゆく過程の追跡を試みました。その結果、ゾルからゲルへの転移の測定に成功しました。分子がある規則性のもとで会合して、水素結合を形成し、フィブリールをつくることを赤外スペクトルの変化およびVCDシグナルの増大で明らかにしました。また、ゲル化した後もフィブリールが成長してゆくことを時間ステップごとのシグナルの増大から明らかにしました。
 このように今まで溶液中に溶けた孤立分子に対して適用されることが多かったVCD法のその場追跡法への応用という新しい展開を示し、論文が評価されました。

【公益社団法人日本化学会 速報誌「Chemistry Letters」 :Editor’s Choice】
https://www.journal.csj.jp/topic/editors-choice

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