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銀河は「見かけ」によらない?宇宙進化研究センターの小山舜平研究員の研究グループが銀河進化の定説をくつがえす発見をしました

 愛媛大学宇宙進化研究センターの小山舜平研究員を中心とする研究グループは、国立天文台野辺山宇宙電波観測所が運用する野辺山45m電波望遠鏡を用いて、円盤型と楕円型の形態をもつ2種類のグリーンバレー銀河の観測を行いました。グリーンバレー銀河は星形成銀河から非星形成銀河への進化途中にある銀河で、銀河進化の解明にとって重要な銀河種族です。観測の結果、グリーンバレー銀河の星形成の効率は全体として低い値を示しており、また、銀河の形態に依らずほぼ一定の効率を持っていることが分かりました。
 今回の観測結果は、銀河の星形成活動を終えるために必ずしも見かけの変化は必要でなく、グリーンバレー銀河の星形成効率は形態とは無関係に下がっていることを示しています。これは、形態変化が星形成効率を下げるとする近年支持されていた定説を覆すものです。

図1. 研究の概念図。この研究では、グリーンバレー銀河の中から、円盤型をしたものと楕円型をしたものを選び、野辺山45m電波望遠鏡で一酸化炭素(CO)輝線の観測を行い、星形成の効率を比べました。図の上部はSDSSで撮られた可視光帯での銀河の姿、下部は野辺山45m電波望遠鏡で撮られたCO輝線を表しています。

 この結果は4月2日発行の米国の天体物理学専門誌「The Astrophysical Journal」に掲載されました(Koyama et al. 2019, “Do galaxy morphologies really affect the efficiency of star formation?”, The Astrophysical Journal, 874, 142)。

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参考HP

国立天文台野辺山