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大学院理工学研究科の今田弓女助教らの研究グループが東アジア最古の虫食い化石「潜葉痕」を発見しました

大学院理工学研究科の今田弓女助教らの研究グループが、山口県の美祢市歴史民俗資料館に20年間展示されていたシダの葉化石から、“潜葉”(せんよう)の痕跡を発見しました。

潜葉とは、昆虫が植物組織の内部にトンネルを掘るように食べ進んで成長する行動です。植物の葉化石には、植物が生きていた時に昆虫に食べられた跡が残っている場合があり、こうした化石は、太古の植物がいかに昆虫などと関わっていたかを知る手がかりとして、近年注目されています。

今回発見された潜葉痕は、潜葉痕に残っている昆虫のフンの形状などから、ガ類または甲虫類によるものと推定されました。この化石は、後期三畳紀(約2億3000万年前)のものであり、潜葉痕の化石としては世界最古の記録の一つです。この発見は、植物を食べる昆虫の行動の起源と進化に重要な示唆を与えるものと注目されています。

本研究の成果は、令和4年3月28日にイギリスの国際学術誌Scientific Reports誌に掲載されました。また、令和4年10月2日まで、美祢市歴史民俗資料館において、潜葉痕化石の特別公開が行われています。

論文

Oldest leaf mine trace fossil from East Asia provides insight into ancient nutritional flow in a plant–herbivore interaction.

参考Webサイト

美祢市歴史・民俗資料館 化石館 Webサイト
朝日新聞デジタル 「虫食い跡の『潜葉痕』、山口・美祢で20年展示の化石中に発見」(令和4年9月1日)
NHK NEWS WEB 「美祢市で子どもたちが昆虫や植物の化石を観察する教室 」(令和4年8月13日)

<理学部>