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大学院農学研究科の上加裕子准教授が「関西農業食料工学会2023年度学術賞」を受賞しました【9月26日(火)】

令和5年9月26日(火)、第150回関西農業食料工学会例会において行われた授賞式にて、大学院農学研究科の上加裕子准教授が「関西農業食料工学会2023年度学術賞」を受賞しました。これは、上加准教授が行ってきた「コンバイン電動化による作業精度向上に関する研究」の成果が認められたものです。

農業機械の電動化は、カーボンニュートラルに貢献する技術として国の政策にも掲げられており、開発が急務となっています。農業機械の電動化には、省エネ以外にも振動騒音低減による操縦者の快適性や、作業精度を向上させる利点があります。近年、食料自給率・食料自給力の維持向上を図るため、戦略作物の生産拡大や、健康志向により高付加価値作物として注目される雑穀類や油糧用種子を、輸入から国産へ切り替えるニーズも高まりつつあります。しかし、これらの作物においては既存のコンバインでは収穫ロスが多いことが問題となっています。

そこで、上加准教授は、新たな技術としてコンバインの各作業部を独立モータ駆動型に改良し、無段変速制御にすることで、作業精度の向上を追求してきました。また、農業機械の自動運転時のトラブル対応技術として、負荷電流データから作業精度低下の異常を検知する技術の開発や、コンバイン各作業部の制御パラメータとして、従来のエンジン回転数ではなく、実際にコンバインに流入する作物量を用いる方法を採用し、作業精度向上にも貢献してきました。さらに作物量を検知する手法として、刈取部における消費電力と切断負荷の関係性を利用し、作物量などの作物情報を検知する技術の構築にも取り組んでいます。

これらの成果が、当該学会の目的に合致する優れた学術的業績と認められ、学術賞を受賞されました。

<大学院農学研究科>