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大学院理工学研究科の中橋甲斐さん、三藤万琳さん、下岡和也さんが「日本地質学会四国支部第23回総会・講演会」において「優秀ポスター賞」を受賞しました【12月2日(土)】

令和5年12月2日(土)に高知大学海洋コア国際研究所で開催された「日本地質学会四国支部第23回総会・講演会」において、大学院理工学研究科博士前期課程1年生の中橋甲斐さん、博士前期課程2年生の三藤万琳さん、博士後期課程3年生の下岡和也さんが、それぞれ「優秀ポスター賞」を受賞しました。

中橋さんは、マグマが地下深部でゆっくり冷えて固まってできた花崗岩がどのような環境で形成したのかを読み解くために、花崗岩に含まれる「角閃石」という鉱物の産状観察と化学組成分析、さらに島根県に産する花崗岩を対象とした形成温度圧力条件の見積もりを行いました。この地域の花崗岩類は山陰地方で発展した「たたら製鉄」の原料となった「磁鉄鉱」という鉱物を多く含むことで知られており、その形成環境を理解する上で重要な成果が得られました。

三藤さんは、北海道から見つかった絶滅海生哺乳類である束柱類(デスモスチルス類)の上腕骨化石の分類学的検討とその産出層・年代の推定を行いました。上腕骨の形態や同定した種の産出年代を考慮すると、化石の産出層は地質図幅に示された地層と異なることが示唆され、化石が見つかった地域の地質を再検討する必要があることが分かりました。

下岡さんは、瀬戸内海燧灘の無人島の一つである梶島を研究対象として、綿密な地質調査と岩石研究を進めてきました。その研究成果から、梶島が白亜紀環太平洋地域の大規模マグマ活動に伴う地殻深部プロセスを詳細に記録した、岩石学的にとても貴重な地質体であることを示しました。下岡さんの梶島を対象とした研究は、これまで「日本地質学会」や「日本鉱物科学会」、「日本地球惑星科学連合大会」など国内の主要な学術大会において学生発表賞の対象となり、今回で累計5回目の受賞となりました。

受賞した発表タイトル

●中橋甲斐さん(指導教員:大学院理工学研究科・齊藤哲准教授)  
「島根県東部に分布する山陰帯花崗岩類の固結温度・圧力の見積もり」

●三藤万琳さん(指導教員:大学院理工学研究科・鍔本武久教授) 
「北海道留萌群小平町から産出した束柱類の上腕骨化石の再検討」

●下岡和也さん(指導教員:大学院理工学研究科・齊藤哲准教授)  
「愛媛県梶島における白亜紀花崗岩質マグマ生成プロセス」

<大学院理工学研究科>