令和6年9月20日(金)、大学院生対象の授業科目「教授法入門―専門分野の学識を教授するために」の対面授業を実施しました。本科目は、自身の専門分野の知識を伝える方法を座学と実践を通じて学習するもので、本学の第4期中期計画の取組の1つでもあります。初めての開講となった今年度は、ポストドクターや研究員にも研修プログラムとして開放し、専門分野の異なる7人の大学院生と1人の研究員の合計8人が参加しました。参加者は、およそ1か月かけて事前に動画によるオンデマンド教材の視聴や担当教員との個別面談を行い、シラバス案と模擬授業を準備したうえで、対面授業に臨みました。
対面授業では、はじめに、作成したシラバス案を参加者同士で意見交換した後、各自のシラバス案の改善に取り組みました。
続いて、1人10分間の学部生を想定した模擬授業を実施しました。模擬授業では、ルーブリックを用いて参加者同士の相互評価を行いました。フィードバックの際には、それぞれの模擬授業で良かった点、改善できる点について、参加者間で活発な意見が飛び交いました。
最後に、教育における倫理について事例を交えながらグループで検討し、教員と学生との間のパワーバランスや教育現場での倫理について学びました。
参加者からは「授業を行う難しさと楽しさがわかった」、「様々な立場の参加者と交流できたのがよかった」との声が寄せられました。
愛媛大学では、令和7年度から、大学院生が学部の授業において、授業担当教員の指導計画に基づき、授業の一部を分担することができる「グラデュエート・スチューデント・インストラクター(Graduate Student Instructor:略称GSI)」制度を開始します。教授法入門は、GSI資格要件を満たすための授業として扱われることになっています。本授業を通じて、愛媛大学の教育の充実がさらに図れるだけでなく、大学院生のキャリア形成も期待されます。
<教育企画課>