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お知らせ

愛媛大学 未来の科学者養成講座公開セミナー 「生命のなぞにせまる」を開催.

平成23年7月18日(月)、南加記念ホールにおいて、独立行政法人科学技術振興機構との協定事業「未来の科学者養成講座・生命科学を機軸とした発展型科学者養成プログラム」の一環として、公開セミナー「生命のなぞにせまる」を開催しました。

 本学が独立行政法人科学技術振興機構との協定のもとに実施している、「未来の科学者養成講座・生命科学を機軸とした発展型科学者養成プログラム」(実施責任者:理工学研究科 林秀則教授)は、県内及び近県の中学3年生、高校1年生を対象に、生命科学および関連する物理、化学、医学、環境、食品分野における5段階の学習プログラム(1 家庭での実験・レポートの作成、2 ライフサイエンスキャンプ、3 通信講座による学習、4 先端研究者の講義、5 分野別課題研究)を約1年半継続して実施し、学際性と柔軟な発想を持つ未来の科学者候補の育成を目的としています。この講座は今年3年目を迎え、現在3期生を募集しています。そこで、より多くの中学生、高校生、および教員などに講座の趣旨を理解していただくとともに生命科学研究の最先端を紹介する目的で公開セミナー「生命のなぞにせまる」を開催しました。

 当日は台風の接近に伴う雨にもかかわらず、中学生、高校生、高校教員、計97人が来場しました。県内の中学校、高校のみならず、広島県や徳島県からの参加者もありました。
 最初の無細胞生命科学工学研究センター長遠藤弥重太教授の講義「暗号文で書かれた生命のシナリオを解読する」では、生命の基本原理や現代生命科学における生命のとらえ方、無細胞タンパク質合成技術の意義や応用に関する概説、そして命の大切さや各個人の存在がどれほど奇跡的なことであるかについて説明がありました。続いて、理工学研究科林秀則教授によって、愛媛大学未来の科学者養成講座(えみかプログラム)における育成目標や1年半に及ぶ個々の学習プログラムの具体的内容が説明されたのち、この講座の一期生である済美高校3年生、岡田健裕君が、昨年夏から取り組んでいる「脳梗塞巣に集積する細胞BINCsの機能制御」の研究成果を紹介しました(医学系研究科田中潤也教授と杉本香奈助教の指導、愛光高校2年生小網麻衣さんとの共同研究)。

 このほか参加者は科学クイズに挑戦したり、愛大ミュージアムを見学したり、記念品としてプレゼントされた遺伝子組み換え技術によってつくられたクラゲの発光タンパク質が緑色に光る様子を観察したりと、半日以上、愛媛大学で生命科学に触れる機会を持つことができました。

参加者からは、「難しかった」という感想が全般的には多かったものの、講義に対して、「タンパク質について興味がわいた」、「生物はDNAの複製の時のミスで進化しているということに興味を持った」、「健康に生きているだけでエリートだ!!という言葉が印象的でした」、また養成講座の内容や一期生の発表に対して、「日本のいろいろな大学で科学者が養成されていることがわかった」、「受講してたくさんのことを知りたいと思いました」、「(発表した一期生は)とてもわかりやすく説明してくれていたと思いました」、「すごいと思った。高校の時から難しい実験とかできて楽しそう」、「脳梗塞の研究とかすごいと思った。同学年とは思えない」などの感想も寄せられ、公開セミナーの目的が達成できたと考えられます。

<理学部>