令和8年7月13日(月)~15日(水)に札幌コンベンションセンターで開催された第78回日本細胞生物学会大会において、愛媛大学大学院農学研究科生命機能学専攻応用生命化学コース1年生の大西 香奈恵さん(遺伝子制御工学研究室)が、「学生優秀ポスター発表賞」を受賞しました。
受賞した発表タイトル
酵母液胞アミノ酸トランスポーターAvt1の活性異常による不安定化のメカニズム
研究の概要
酵母の液胞膜にはアミノ酸を液胞内へと輸送するタンパク質Avt1が存在しています。また、その一部を欠損した変異型Avt1(∆helix-Avt1)は異常に活性化し、発現細胞の生育が低下します。この∆helix-Avt1がアミノ酸輸送活性を失うと生育が回復することから、液胞内への適正なアミノ酸取り込みが細胞の生育に重要であることが示唆されました。大西さんは∆helix-Avt1の細胞内レベルが低下することに着目し、その原因を解析しました。その結果、∆helix-Avt1が液胞内で分解されていることを明らかにし、さらに、液胞からアミノ酸を排出するトランスポーターを欠損すると分解がさらに亢進することを見出しました。このことは細胞(サイトゾル)内のアミノ酸枯渇を感知し、原因となる異常タンパク質が細胞内で積極的に排除されることを示唆しています。タンパク質が損傷したり、正しく折りたたまなかったりした場合、それらを分解・排除する品質管理機構の存在がこれまで報告されています。今回の大西さんの研究は液胞膜に局在するタンパク質にも品質管理機構が作用することを示唆しており、さらなる研究によりその存在と機構の詳細が明らかとなることが期待されます。
大西さんからのコメント
今回このような賞をいただくことができて光栄だと思うと同時に、大変驚いています。他にも興味深く、とても面白い発表があった中、まだまだ解明できていない部分が多い私の研究で賞が取れたことは、これからの研究生活への大きな励みになりました。最後に、支えてくださる先生方や研究室の仲間に感謝したいと思います。
<大学院農学研究科>

