プレスリリース

月の深部の長年の謎を解明

~核とマントルの化学反応で生成する鉱物が月の核
-マントル境界の地震波異常構造の原因~

愛媛大学先端研究院地球深部ダイナミクス研究センター(GRC)のスティーブ・グレオ准教授は北京高圧科学研究中心の研究者を中心とする共同研究チームの一員として、マグネシオウスタイトと呼ばれる鉱物が、月の核とマントルの境界(CMB)における重要な構成鉱物である可能性を発見しました。この新たな知見は、惑星や衛星の内部において、一度分離した金属核と岩石マントルが、その後に化学反応を起こして新たな鉱物を生成するという、地球のような岩石型惑星の化学進化に新たな知見を与えるものです。

本研究成果は、イギリスの科学雑誌「nature communications」に4月23日に掲載されました。

本研究成果のポイント

  • 月の核とマントルの境界に存在する「地震波速度が低下する層(低速度層)」の原因を解明
  • 鉄に富む鉱物「マグネシオウスタイト」が形成されることを高温高圧実験により実証
  • 核とマントルが化学的に反応するという、新しい惑星内部進化の姿を提示
  • 月だけでなく、他の岩石型惑星の形成・進化理解に重要な示唆を提供

論文情報

掲載誌:nature communications
題名:Reactive formation of magnesiowüstite at the lunar core-mantle boundary
(和訳:月の核-マントル境界におけるマグネシオウスタイトの反応形成)
著者:Qianzhi Xu, Shuchang Gao, Wim van Westrenen, Steeve Gréaux, Yoshio Kono, Peiyan Wu, Yongjiang Xu, Sheng Shang, Hua Xiang, Sho Kakizawa, Noriyoshi Tsujino, Yuji Higo & Yanhao Lin
DOI:10.1038/s41467-026-71701-8

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愛媛大学先端研究院地球深部ダイナミクス研究センター 准教授 Steeve Gréaux(スティーブ グレオ)