プレスリリース

小さな分子の変化が大きな微粒子の変形に至るまで-分子レベルの光異性化を高分子鎖・内部構造を介して微粒子変形へと伝達-

愛媛大学大学院理工学研究科の伊藤 大道講師らは、光で分子の形が変わるアゾベンゼンを主鎖に組み込んだ高分子微粒子を開発しました。光を当てると、分子構造の変化が高分子鎖と内部構造へ伝わることで、直径数〜数十μmの微粒子全体が変形することを明らかにしました。

本成果は、分子レベルの変化が微粒子の変形へつながる仕組みを示し、光応答性微粒子の設計に新たな指針を与えるものであり、アメリカ化学会発行のMacromolecules誌59巻19号(2026年10月13日付)10687–10699ページに掲載されました。

研究成果のポイント

  • 光応答性分子アゾベンゼンを主鎖に組み込んだ高分子微粒子を開発
  • ラジカル型チオール-エン重付加反応による新しい微粒子作製法を確立
  • 光異性化により高分子鎖の収縮と内部配向構造の変化が生じることを解明
  • 分子 → 高分子鎖 → 内部構造 → 微粒子形状へと至る階層的な構造変化を実証
  • 光応答性微粒子の新たな材料設計指針を提示

論文情報

  • タイトル:Coupled Photoisomerization, Chain Reorientation, and Shape Deformation in Main-Chain Azobenzene Polymer Particles Prepared by Heterogeneous Radical-Mediated Thiol–Ene Polyaddition
    (和訳)不均一系ラジカル型チオール–エン重付加により作製した主鎖型アゾベンゼン高分子微粒子における光異性化・高分子鎖再配向・形状変形のカップリング
  • 著者:Tomomichi Itoh*, Shoma Yamamoto, Yuito Takechi, Yuki Itoh, Hiroaki Shimomoto, and Eiji Ihara
  • 掲載誌:Macromolecules, 2026, 59 (19), 10687–10699
  • DOI: 10.1021/acs.macromol.6c02195
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愛媛大学大学院理工学研究科(工)
伊藤 大道