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重要なお知らせ

未来の愛大生へ

2021.01.26
学問の楽しさ

山下 百花

●法文学部(H30年度入学)
●愛媛県立松山西中等教育学校出身

 私は地元の愛媛県の大学に進学したいと思い、愛媛大学を選択しました。そして神道や仏教のような日本に昔からある思想や信仰に興味を持つようになり、それらの研究ができる倫理思想史ゼミに所属することを決めました。
 「倫理思想史」と聞くと、皆さんはどんなイメージを浮かべるでしょうか?
 倫理学者の和辻哲郎は『倫理学』の中で、「倫」は「なかま」を、「理」は「ことわり」「すじ道」を意味することから、倫理は人間の行動の仕方、人間が集団生活を営むために必要な秩序を意味すると説明しています。倫理思想史ゼミでは、この「人間の行動の仕方」や「秩序」、つまり「人間はどう生きるべきか」を、世界中の倫理や思想家達の思想を手掛かりにして追究しています。私が興味を持った日本古来の思想も、過去の人々がこの難問に挑戦し続けた結果、発展したものでしょう。過去や現在の事象の背景には、先人達が深く考えてきた思想があります。そうした思想と現実に起こった事象の関係を明らかにすることに、私は楽しさを見出しています。
 学問、特に倫理思想史は1人で黙々と本を読んでいる印象が強い分野なのかもしれません。しかし実際はそうではありません。私の場合はゼミの仲間達と、分からない点について相談をすることもありますし、1つの思想についてお互いが考えたこと、例えば賛成か反対か、なぜそう思ったのかについて、議論をすることもあります。誰かと言葉を交わして思想の理解が深まることもあれば、自分とは違うものの見方や考え方に出会うことがあるからです。そのような経験から、倫理思想史という学問は、人との繋がりも大事な分野だと、私は思っています。そして共に切磋琢磨できる仲間達と出会えたことを嬉しく思います。
 受験生の皆さんも、ぜひ愛媛大学の門戸を叩いて、学問の世界を楽しんでください!そして皆さんに、共に学ぶ素敵な仲間達との出会いがありますように!

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