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重要なお知らせ

未来の愛大生へ

2021.12.17
数学っておもしろい

青野 竜也

●理学部(平成31年度入学)
●愛媛県立今治西高等学校

 「数学っておもしろい」
 初めて会った人がこんなことを言い出したら、あなたはどうしますか?きっと多くの人が気味悪がって逃げていくと思います(もっとも、そのような人はタイトルを見た時点でこの記事を読まないと思いますが)。

 数学は難しいので嫌いになってしまう人も多いようです。しかし大学で数学を学んでいると、「数学っておもしろい」と思うことが多々あります。

 例を挙げます。自然数全体の集合をN、有理数全体の集合をQ、実数全体の集合をRとおきます。さて、NとQでは、どちらが“たくさんの”要素を持つでしょうか。初めてこの問題を見たとき、私は「全体は部分より大きいからQの方が“たくさんの”要素を含んでいるはず」と思いました。しかしNとQは同じくらい“たくさんの”要素を持っていたのです。では、NとRではどうでしょう。結論を言うと、RはNよりも“たくさんの”要素を持ちます(すなわち、無限にも種類があるとわかります)。

 無限の世界では、「全体は部分より大きい」などの経験を通してつかんだ知識が誤った結論を導くこともあります。一方で、私たちは数学を通して得体の知れないはずの無限を分類することに成功しました。私たちの手に届かない世界をこうして探求できるということに、私はおもしろさを感じます。

 もちろん、このような議論をするまでにいくつかのステップがあります。例えば集合や写像(関数にあたる概念)に関する勉強をして、「ある無限集合が他の無限集合よりも”たくさんの”要素を持つ」ことを明確に定義する必要もあります。その過程で躓くこともあるかもしれませんが、わからないことは先生に質問したら丁寧に教えてもらえるので、心配はいりません。

 数学・数理情報コースでは、純粋数学、応用数学、データサイエンスを幅広く学ぶことができます。おもしろそうと思った方はぜひ愛媛大学理学部にお越しください。皆さんの入学をお待ちしております。

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