未来の愛大生へ

2021.12.20
未知なる道へ

吉原 健太郎

●大学院農学研究科(令和3年度入学)
●岡山県立岡山操山高等学校

 微生物から人間まで、その細胞内で行われる生命現象には酵素(タンパク質)が不可欠です。高校の授業でその不思議さに心をひかれ、また酵素の産業利用についても知りたいと思ったのが農学部を選んだ理由です。

 私は現在大学院生ですが、高校生の頃は大学院の存在など未知でした。また大学入学後もしばらくは大学院進学については考えていませんでした。しかし学部3年時に研究室に配属されて実験をしていると、「新しいことを解明したい」という好奇心が湧いてくるのを感じました。これを満たすべく大学院進学という道を選び、現在は毎日研究室で過ごしています。

 研究室では、まだ世の中の誰も知らないことをあの手この手で解明しようとします。そして未知のことを明らかにできたら、今度はそれを英語の論文として世界に向けて発表します。四国からでも世界を相手にできるのです。私は学部4年時にこれを果たすことができました。研究室配属までの人生で、どの場面でも「1番」になれたことはありませんでしたが、研究では未知のことについて「1番」目に明らかにした人になることができました。しかも世界で1番です。

 このように高校時代には思ってもみなかったことに取り組み、さらに成果を収めることができました。これは「新しいことを自分の手で解明したい!」という自分の好奇心に忠実に行動したからだと思っています。大学では自分の専門分野以外を学ぶ機会も提供されているので、研究以外にも自らの好奇心が湧くものを探求する絶好のチャンスです。やりたいことが明確に決まっている人もそうでない人も、私にとっての大学院(研究)のように、未知なる道に出会える大学生活を送れることを祈っています。

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