未来の愛大生へ

2026.11.06
植物は、声を出さずに語っている。

藤内 直道 准教授

●農学研究科
●施設園芸学・植物生体情報計測・環境制御

植物は、「暑い」「水が足りない」と言葉で伝えることはできません。でも、植物の働きを詳しく調べると、その時々の状態を知る手がかりが見えてきます。

私は、植物の状態をリアルタイムに計測し、その情報を栽培に生かす研究に取り組んでいます。特に注目しているのが、植物が光のエネルギーを利用して糖をつくる光合成と葉から水分を放出する蒸散です。これらの働きは、光や温度、水分などの環境によって刻々と変化します。例えば、晴れていて光が十分にあっても暑さや水不足によって光合成が低下することがあります。こうした変化を捉えることで、植物に何が起きているのかを科学的に読み解こうとしています。

私たちの研究室は、トマトやイチゴなどを対象に植物全体の光合成や蒸散を長期間にわたってリアルタイムに計測する技術を持っています。さらに、センサーやカメラ、コンピューターを活用し、植物の状態に合わせて温室環境を最適化することを目指しています。収穫量や品質を高めながら、水や肥料、エネルギーの無駄を減らすことができれば、持続可能な食料生産につながります。

現代の農学は、生物学だけでなく、情報科学や工学など、さまざまな分野が交わる学問です。植物が好きな人はもちろん、プログラミングやデータ分析、ものづくりが好きな人も、大いに活躍できる場です。

植物の働きを理解するだけでなく、その情報を生かして新しい技術や仕組みをつくり出すことも、私たちの研究の面白さです。皆さんも、未来の農業を支える新しい技術の研究開発に挑戦してみませんか。

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