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重要なお知らせ

未来の愛大生へ

2022.06.24
遠回りは決して無駄ではない

鈴木 悠平

●法文学部(令和4年度入学)
●NHK学園高等学校(卒業)/Katedralskolan, Lund(在学)

皆さんは既に「やりたいこと」がありますか?

日本では、高校を卒業後、大学に進学するというのが一般的です。では、外国でも同じなのでしょうか?結論から言いますと、そのようなことはありません。私は父の転勤に伴い、高校の三年間をスウェーデンにあるルンドという学園都市で過ごしました。スウェーデンでは、高校を卒業すると、多くの人がsabbatsårという一年から二年程度の休暇を取ります。しかし、休暇といっても、ただの休暇ではありません。この休暇は、自分自身と向き合う期間であり、自分の本当にやりたいことを見つけるのです。ある人はバックパック一つで、ヨーロッパからアジアへ放浪の旅に、ある人はスペインで仕事を見つけ、一人暮らしを始めるなど、人それぞれが自立をし始め、自身の進路と向き合います。

そのような中で、東欧諸国の近現代史に興味があった私は、地域研究を学びたいと外国語大学へ入学しました。しかし、実際には、言語に重点が置かれていたために、理想と現実の違いに悩みました。そのような時に、「編入学」という道を知りました。愛媛大学法文学部を選んだ理由は、自分の興味のある分野を研究している教授のもとで、近現代史を探求したかったためです。また、幅広い視野から人文社会学を学べるというのも愛媛大学法文学部の魅力の一つです。日本では、専攻を変えることは珍しいこととされており、やり直しがしづらい風潮があります。しかし、仮にレールから外れたからといっても、悲観する必要はありません。周りが何と言おうとも、自分のやりたいことがあるのならば、それに向かって「行動」すべきです。人生100年時代と言われる今において、長い目で見れば、遠回りをした分、その先の人生が豊かなものになると思います。皆さんが自分の「やりたいこと」をできるように心から祈っています。

最後に恩師からの一言を送ります。
「勉強は競争ではない。知る喜びを見つけることである。」

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