!

重要なお知らせ

未来の愛大生へ

2023.02.20
未知なる「楽しいもの」探しへ

佐藤 大規 助教

●社会共創学部
●文化財学

どちらかというと興味・関心が散漫な気がします。試しにこれまで書いた論文を見てみると、神社・寺院・住宅・城郭建築、絵馬、石塔・石碑などを対象としていました。よく言えば幅広いですが、悪く言えば一貫性がなく、何を専門にしているのかよく分からない研究者と言えそうです。こんなことになった原因は自分でもよく分かっていて、面白そう(楽しそう)なものを見つけると、すぐに飛びつき、調べ始めてしまうからです。

ただ、この一見やっかいな性質は前職(博物館学芸員)で大いに活かされました。自分が勤務していた博物館は化石や動物はく製、植物など、どちらかというと自然史を中心に扱い、自分の専門外のものばかりでした。博物館は、来館者に楽しんでもらう場です。そのためには、伝える側の自分が展示するものを十分に理解するだけでなく、それを見ること、調べることの楽しさを知っておく必要があります。8年半、学芸員として勤めた間、本当にいろんなものに接する機会があり、その都度、それらについて知ることに勤しんできました。これまで全く興味関心がなかった、自分にとって新しい世界を知ることで、今では、古生物や鳥・植物観察は私の趣味のひとつになっています。

私たちの身の回りには、たくさん、それこそ数え切れないくらいの”もの”が存在しています。問題はそれに気づくことができるかです。その”もの”について学び、知ることを通してそれが自分にとって楽しい”もの”=存在になるかどうかは、皆さん次第です。たまには立ち止まって、周りを見渡してはいかがでしょうか?あなたの目の前には、一生ものの趣味となるような何かがあるかもしれません。

MORE MESSAGE