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重要なお知らせ

未来の愛大生へ

2024.09.12
地域医療の現場で看護を学ぶ

陶山 啓子 教授

●医学部 看護学科
●老年看護学

私は愛媛大学医学部看護学科で、老年看護学を担当しています。高齢者を対象とした看護実践について教育・研究活動を続ける中で、高齢者の方々の住み慣れた地域への愛着の深さ、そして、様々な疾病や障害があっても最後まで住み慣れた地域で暮せるよう支援する看護職の役割の重要性を実感しています。一方で、高齢化率が高い過疎地域においては、深刻な看護師不足によって、看護職がその役割を発揮することも危機的な状況にあります。

本学科では、過疎地域の看護師不足などの課題に一役を担うべく、山間・離島などの過疎地域での看護を志す学生が入学できる入試枠の創設、そして、入学後も地域医療に継続的に触れることのできる教育に取り組んできました。現在、実施している過疎地域での実習は、1週間、地域に宿泊します。学生たちは、その土地の風土や文化に触れながら、高齢者の自宅に出向き、その人のこれまでの生活やこれからの望みにつて直接話を聴くことで、看護の対象となる人々の身になって考える学修をします。さらに、医療を生活の中の一部として捉えて、地域の人びとに継続的に深く関わる専門職の姿から、看護の原点を学んでいます。こうした学生時代の体験が、いつか、地域医療を志す動機につながることを願っています。

看護職の活躍の場は、病院だけに限らず、地域や福祉施設等に拡大しています。また、病院も機能分化し、大学病院のような高度な医療に特化した病院から、急性期、慢性期、終末期、それぞれの医療を担う様々な病院が存在します。「命を助ける」だけではなく、「どう生きるか」を支援する看護の役割も重要です。地域医療は、まさに、「どう生きるか」を支える看護実践の場ではないかと考えます。本学科では、急性期治療行う病院から地域医療まで多様な視点で、看護を学ぶ環境が整っていると考えます。こうした環境の中で、自分らしさが活かせる活躍の場をみつけて下さい。

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