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理工学研究科電子情報工学専攻1年生の宮本敦哉さんがIEEE CS Japan Chapter FOSE Young Researcher Awardを受賞しました【11月30日(土)】

 令和元年11月30日(土)、理工学研究科電子情報工学専攻1年生の宮本敦哉さんが、「IEEE CS Japan Chapter FOSE Young Researcher Award」を受賞しました。

 この賞は、FOSE2019 の発表論文の中で査読結果が上位であり、かつ、筆頭著者が35歳未満の若手であった場合にその筆頭著者に IEEE から授与されるものです。

 宮本さんは、岐阜県下呂市にて開催された日本ソフトウェア科学会第26回ソフトウェア工学の基礎ワークショップ(FOSE2019)にて「他の開発者向けに構築された個人化バグ予測モデルの活用に関する提案」という題目(総合情報メディアセンター阿萬裕久准教授、川原稔教授 共著)で論文発表を行いました。
 宮本さんらは、ソフトウェアの変更履歴データと機械学習アルゴリズムを使ったバグ混入予測に関する研究を行っています。今回の論文では、バグ混入予測を行う上で開発者ごとにカスタマイズした予測モデルを構築する「個人化バグ予測」という手法について、その課題解決に向けた提案と評価実験の報告を行いました。
 ソフトウェアの開発・保守において、プログラムの変更は人間による知的作業であることから、そこでのバグ(誤り)混入の傾向にも個人差が影響することが考えられます。そのため近年では、機械学習アルゴリズムを利用して開発者ごとにカスタマイズしたバグ予測モデルを構築するという手法が提案されています。そのようなバグ予測を行う際、ソフトウェア変更履歴データを十分に収集できない(実績の少ない)開発者に対しては適切な予測モデルを提供できないという課題がありました。

 宮本さんらはその課題解決に向けて、他の開発者向けに構築された複数の予測モデルによるバグ予測結果を統合することで代用する手法を提案し、実験を通じてその有効性を確認しました。
 この研究は、ソフトウェアの品質管理技術を促進する上で有用な手法の一つになると期待されます。

<総合情報メディアセンター>