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平成27年度愛媛大学図書館学術講演会を開催しました【10月6日(火)】

 平成27年10月6日(火)、南加記念ホールで、愛媛大学図書館学術講演会を開催し、学内外から約250人の参加がありました。
 図書館では、「リンボウ先生」こと作家・国文学者である林望氏を招いて「図書館と書物の薫り」をテーマに講演会を行いました。
 林氏は、古い書物を研究している日本では数少ない書誌学者の一人ですが、「少年時代は読書家ではなかった」と話しました。では、どうして書物を研究対象にする人生を送ることになったのか、高校生の時に出会った本の話、大学・大学院時代の恩師から厳しくも温かく指導されたエピソードなどを織り交ぜながら、話しました。

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林氏による講演

 そして、人知れず眠っている日本の古い書物を追い求め、イギリスを始めとするヨーロッパの図書館を回り、長い年月をかけて目録を作成したそうです。また、日本と海外の大学図書館の違いや、一緒に目録を作った仲間の話を写真と共に紹介しました。  自身の経験に裏打ちされた「不能率な勉強の中で、自分の頭のメモリーに入れておいたことは、必ず後になっても出てくる。紙の辞書を自分でめくって、何度も何度も同じ語をひいて、そういう作業を積み重ねていく中で本当の教養が身につく」という言葉は、聴講していた附属高校生へのメッセージとなりました。
 また、インターネットで何でも簡単に調べることができる時代になりましたが、「目と手と薫り、自分の五感全てを使って不能率に勉強してもらいたい」、「オブジェクト(モノ)としての書物が大切」という言葉は、多くの聴講者の心に深く刻まれることとなりました。