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大学院教育学研究科と教育学部の学生グループがゆめの森保育園で藍の抜き染めを行いました【1月28日(火)】

平成26年1月28日(火)、愛大GP「伝統の継承プログラムを通したグローカルマインドの育成」事業として、大学院教育学研究科2年の段王里菜さんをリーダーとする学生グループ8人が、ゆめの森保育園で藍の抜き染めを使った伝統への興味・関心を高める実践を行いました。

 本事業は、本学が支援する教育改革促進事業(愛媛大学GP)で、今年度採択されたものです。忘れられようとしている地域の伝統を復権する作業を通して、自らの来歴を知り、伝統に立脚した人格を育成して、世界に通じるグローカルマインドを持つ人材を育成することを目的としています。
 愛媛県の伝統の織物に「伊予絣」があります。伊予絣は、藍染めを用いた織物で、明治36年には絣の全国生産量1位になり、愛媛県は伊予絣を通じて全国に知られていました。しかし現在、愛媛県を含む四国で藍染めは衰退しており、藍染めを知らない子どもたちが増えています。
 そこで、本事業では、伝統の継承プログラムを通じて、地域の一員として自覚と誇りを持って行動し、目的達成のために多様な人と協働する、グローカルマインドをもった次世代を担うリーダーとなる人材を育成することを計画しました。

藍染めの説明中「私の背中には何て書いてあるかな?」「あいぞめ!」

藍染めの説明中「私の背中には何て書いてあるかな?」「あいぞめ!」

 本実施は、段王さんを中心に、4回生の遠部拓哉さん、後藤歩未さん、和田敬行さん、3回生の井上日奈子さん、中野徹さん、前田莉菜さん、宮さゆりさんの8人の学生による活動です。
 今回は初めて年中児(4歳児)を対象とするので、安全面に万全を期すために、実践前にリーダーの段王さんが園の先生と実施方法について話し合い、部屋のレイアウトや園児の移動経路などを協働して決めました。
 抜き染めは、学生が手作りで作った型を事前に藍染めした木綿ハンカチに乗せ、でんぷん糊と片栗粉、台所用漂白剤で調整した抜き染め剤を塗った後、ドライヤーで乾かし、乾いた糊を洗い落として干せば完成です。

 当日は、年中児(13人)と年長児(14人)の合わせて27人の園児が参加しました。段王さんが「漂白すると、藍色の布に白いキャラクターが現れるよ」と、園児に藍染めについて説明した後、園児に人気のキャラクターを切り抜いたプラスチック製の抜き染め用の型を選んでもらいました。園児は、思い思いのキャラクターで抜き染めを行い、出来上がったハンカチをベランダに干していきました。そして、アニメの人気キャラクターの模様が浮かび上がったハンカチを手にして喜んでいました。実践後は、園のご厚意で園児と一緒に昼食を取り、学生は楽しい時間を過ごすことができました。また、園児の持ち帰った作品を見た保護者からも大変好評でした。 

 本事業を通じて、学生は、園の先生方とも協働し、園児の地域への愛着を達成することで、地域の一員として自覚と誇りを得て、グローバル化やグローカルマインドについて大きな知見を得ることができました。そして、来年度に向けて多くの実りのあった実践になりました。

  本実施は、愛媛CATV(2014.01.28 19:00〜)と愛媛新聞(2014.01.29)で報道されました。