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医学部附属病院で植込型補助人工心臓装着手術を受けた患者さんが退院しました【5月13日(水)】

 平成27年5月13日(水)、医学部附属病院で植込型補助人工心臓装着手術を受けた患者さんが、四国内の病院で初めて退院しました。
 日本の心臓移植はドナー不足のため、登録から移植までに約3年の待機期間があり、日本臓器移植ネットワーク登録患者のほとんどが、補助人工心臓を装着して移植を待っています。今回の手術は、血液を全身に送るポンプを体内に埋め込む術式で、これまで行われてきた体外設置型に比べ、感染や合併症の心配が少なく、術後3年の生存率は90%と高くなっています。
block_66779_01_M 本院は、平成26年1月に四国で初めて植込型補助人工心臓実施施設に認定され、同年2月に、中・四国で初めて植込型補助人工心臓装着手術に成功して以来、計3件の手術を実施しています。今年3月に本手術を受けた患者さんが、術後のリハビリや補助人工心臓の管理訓練、自宅の生活環境の整備等を終え、5月13日(水)に退院しました。本手術を受けて退院する患者さんは、四国で初めてとなります。患者さんに話を聞くと、「手術前は、呼吸が困難で歩くこともしんどかったが、今ではリハビリも順調にこなすことができている。家に帰れる喜びを感じている」と話してくれました。また、「自分と同じ病気で苦しんでいる人にとって、希望に繋がる報告となってほしい」と、これからの治療の普及・発展を願っていました。
 補助人工心臓の手術例は、東京や大阪などの都心部に集中していますが、今回の手術成功及び退院は、地域の重症心不全治療、循環器科診療が高度化し、浸透していく大きな一歩であると考えています。