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教育学部附属中学校講堂「章光堂」の耐震改修記念事業を実施しました【11月2日(土)】

 平成25年11月2日(土)、旧制松山高等学校OBを始めとする関係者の方々と共に、築90年を経過した章光堂の耐震改修を記念して式典及び祝賀会を開催しました。

 附属中学校講堂「章光堂」は、愛媛大学の前身の旧制松山高等学校講堂として大正11年(1922年)2月に現在地に建設されました。その後、昭和24年(1949年)に教育制度の改正により旧制諸学校が愛媛大学に包括された際に、愛媛大学文理学部講堂となり、さらに、昭和38年(1963年)、附属中学校が持田地区へ移転した際に、愛媛大学教育学部附属中学校講堂となって現在に至っています。

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改修後の章光堂

 章光堂は、旧制諸学校の施設のうち、唯一現存する建物であり、昭和53年(1978年)に愛媛大学保存建物に指定され、平成10年(1998年)9月には国の有形文化財として登録されています。
 このように長期間にわたって若者の成長を見守ってきた章光堂ですが、地震に備えて補強するため、平成24年8月から翌年3月まで、7か月余りの時間と総工費約6,200万円をかけて耐震改修工事が行われました。改修後の章光堂は、耐震性能(Iw)が0.48から1.17に改善しただけでなく、屋根の明かり取り窓の復元や床を杉板張りとするなど、目に見える改修も行われました。

 午前中の記念式典では、附属中学校の平松義樹校長が式辞を述べ、柳澤康信学長からの挨拶に続いて、旧制松山高等学校同窓会の徳永昭夫会長ら章光堂にかかわる同窓会の方々から祝辞をいただきました。記念式典の最後には、附属中学校コーラス部が旧制松山高等学校寮歌を斉唱し、長い年月を経て再び章光堂に響く寮歌に、旧制松山高等学校OBの皆様は感激ひとしおの様子でした。

 
 午後は、附属中学校卒業生の京都大学iPS細胞研究所増殖分化機構研究部門主任研究者の金子新准教授による特別講演「iPS細胞と近未来の医療」で幕を開けました。続いて、金剛流能楽師宇髙竜成師に実演形式で能を紹介していただきました。同窓会関係者や保護者、近隣の皆様、そして附属中学校の生徒ら出席者は、未来の話と伝統ある文化を同時に堪能し、第一線で活躍する文化人に直に触れ、感動に浸っている様子でした。

 

<<旧制松山高等学校寮歌>>
暁雲こむる (大正9年度 寮歌)
1 暁雲こむる東明の 金色の扉開け行けば 古城に朝日影映えて 健児の胸に希望湧く
2 葉末の露の繁くして 露に明け行く夏の園 暁清き涼風の 思は馳する雲の上
3 校庭淡く黄昏て 星夕闇に輝けば 今䔥篠の秋の聲 若人我に涙あり
12 黎明の光空にさし 地に栄光の花開く 腕高く天指して いざや進まん我が友よ

三光寮を歌ふ (昭和7年度 寮歌)
1 あゝ南海の夢の春 花の酒宴に屯して 今宵血気の若人が 歓喜の極踊り舞ふ
2 疲れて眠るよもすがら 敷き寝の花を蹴て立てば 緑酒琥珀の杯に 宿す千里の月の影
3 橄欖の花手折りては 常闇破る暁を 希望に燃ゆる君と我 高き理想を語らなむ

 

<附属中学校>