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愛媛大学開学60周年記念 沿岸環境科学研究センター設立10周年記念行事を挙行

沿岸環境科学研究センターが今年4月で10周年を迎えたことを記念して、平成21年8月21日(金)、松山市内のホテルにおいて、記念シンポジウム、記念式典、祝賀会を開催しました。

 沿岸環境科学研究センター(CMES)は、本学で最初の先端的研究センターとして平成11年に設立されて以来、21世紀COEプログラムやグローバルCOEプログラムに採択されるなど大きく発展を続けています。 

「環境問題の現状と展望」と題した記念シンポジウムは2部構成で、同じタイトルの第1部では、東京農業大学・北京大学教授の石弘之先生、瀬戸内海研究会議会長で広島大学名誉教授の松田治先生の招待講演と、CMESのスブラマニアン特命教授の講演を行いました。石教授、松田名誉教授の招待講演は、それぞれグローバルな海の環境と瀬戸内海の環境に関するものでしたが、いずれも海と人の付き合い方について深く考えさせられる内容で、CMESの今後の研究のあり方に対しても示唆に富むものでした。またスブラマニアン特命教授は、CMESがこれまで展開してきたアジアの化学汚染研究の必要性や成果について総括しました。
 「沿岸環境科学研究センターの現状と展望」と題した第2部では、CMESの磯辺篤彦教授、岩田久人教授、鈴木聡教授が、それぞれの所属する研究部門の今後の研究目標や理念について紹介し、最後に鈴木教授が「地域に根ざしつつ世界的拠点を目指す」CMESの全体構想を語りました。若手教授陣による熱気に富んだこれらの講演は、CMESの更なる発展を予感させるものでした。

 記念式典は柳澤康信学長の挨拶に始まり、加戸守行愛媛県知事、文部科学省研究振興局の磯田文雄局長、環境省地球環境局の寺田達志局長(代理出席、小野洋研究調査室長)、中村時広松山市長(代理出席、岡本誠司副市長)から祝辞が述べられました。いずれも、それぞれの立場からCMESのこれまでの発展を讃えるとともに、今後への期待と励ましが込められた内容でした。式典ではさらに、CMESの武岡英隆センター長による講演と、センター教員の紹介を行いました。講演では、CMESの歴史について、25年前の宇和海遊子地域での学際的共同研究に始まるCMESのルーツにまでさかのぼって紹介し、次いでこの10年間の各種の活動を報告しました。研究活動では国内外のフィールド調査について紹介しましたが、調査地点の多さ、中でもアジアを中心に世界にまたがる国外の調査地域の多さには多くの聴衆が驚いていました。

  祝賀会では、CMESの発展に対する賛辞と今後への期待の声を多数いただきました。
  これらの行事には、学内だけでなく行政や漁業団体、各種民間企業等、学外からも多数の参加者があり、総数は200人を超える盛大な行事になりました。