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「第19回愛媛大学学生による調査・研究プロジェクト(プロジェクトE)研究成果発表会」を開催しました【6月6日(木)】

令和元年6月6日(木)、愛媛大学総合情報メディアセンターメディアホールで、「第19回愛媛大学学生による調査・研究プロジェクト(プロジェクトE)研究成果発表会」を開催し、約100名の学生、教職員、一般の方が参加しました。

 本プロジェクトは、平成12年度から始まった取組であり、学生が大学からの経費の支援を受け、約10ヶ月間をかけて日頃興味を持っているテーマについて自主的に調査・研究を行うものです。平成30年度は14件のテーマを採択しており、今回、その集大成として研究成果発表会を開催しました。

 まず始めに、弓削 俊洋理事・副学長の挨拶があり、その後の第1部「ポスターセッション」では、各プロジェクトを行った学生がそれぞれ趣向を凝らした方法で、90分間の発表を行いました。各学部の教育コーディネーター等によって、研究成果や調査・研究の工夫、口頭説明の明快さ等の視点から審査を行い、上位4チームが「プレゼンテーション」審査に進みました。第2部の「プレゼンテーション」では、選ばれた学生たちが緊張しながらも、これまで頑張ってきた調査・研究の成果を分かり易く伝えるべく発表を行い、参加者は真剣に耳を傾けていました。
 最終審査の結果、農学部の實好琴葉さんのプロジェクト「お酢づくりのルーツを探るー伝承の記録と遺伝子の変化は一致するか?ーが最優秀賞を受賞しました。表彰式では受賞グループに対し、大橋裕一学長から賞状・副賞が授与されました。

 實好さんは、高校生の頃から「お酢づくりの伝統的な発酵方法は、どのように広がっていったのだろう?そのルーツはどこにあるのだろう?」という疑問を持っていたそうで、その答えを探すアイデアとして、「たくさんの酢蔵から、お酢の製造に使用される”酢酸菌(微生物)”を取り出し、その遺伝子を解析・比較することで、お酢づくりの伝播経路を明らかにすることができるのではないか」と考え、西日本の酢蔵に発酵液の提供をお願いして回ったそうです。結果、22軒の酢蔵から発酵液の提供を受け、その発酵液に生存する酢酸菌の遺伝子解析を行いました。結論として、今回解析・比較した酢酸菌の遺伝子はお酢の原材料(米、モルト、酒粕など)の影響を受けて変化しており、ルーツを明らかにするには至らなかったものの、外部環境が酢酸菌の発酵特性にまで影響している可能性があることが分かり、微生物の遺伝子情報が人工環境により比較的容易に変化していることを示す興味深い結果となったそうです。
 そのほか、レゴロボットを用いた小学生向けのプログラミング教育を実施するプロジェクトなど計6つの取組が表彰されました。

 最後に、大橋裕一学長から「結果がどうあれ、“学生の目線で自分たちなりの課題を設定し、どう調査・研究を進めるかについて仲間たちと一緒に考え、話し合い、そして実践する”というプロセスを経験したことが大きな財産であり、プロジェクトEを通じて培ったチャレンジ精神を忘れずに、今後も自身の目標に向かって突き進んでください」と、学生に向けて激励の言葉がありました。

  


受賞プロジェクト一覧(括弧内は代表学生の所属・採択時の学年・氏名)

 

【最優秀賞】
お酢づくりのルーツを探るー伝承の記録と遺伝子の変化は一致するか?ー
(農学部1年 實好琴葉)

【優秀賞】
地域活性につながるロボ教材を用いたプログラミング教育
(社会共創学部3年 平子美優)

【努力賞】
大学生活の類型と社会人基礎力との関連性について
(社会共創学部3年 飯泉智也)
催眠鎮静薬ブロモバレリル尿素を用いたドラッグ・リポジショニングの新展開
(医学部4年 武田遥奈)

【アイデア賞】
“パン大国・柑橘王国”愛媛オリジナルの“花酵母パン”の開発
(農学研究科1年 長野眞衣)
若者が集まる地方の条件~人口移動分析とヒアリングによる考察~
(法文学部3年 武知聖命)

※本発表会の開催にあたり、受付、撮影、タイムキープ等については愛媛⼤学スチューデント・キャンパス・ボラ
ンティア(SCV)の学⽣が、また、司会については愛媛⼤学リーダーズ・スクール(ELS)の学⽣がそれぞれ務
めました。

<教育企画課>