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PROSセミナーを開催しました【6月29日(木)】

令和5年6月29日(木)、農学部2号館41番講義室において、プロテオサイエンスセンター(PROS)無細胞生命科学部門主催のPROSセミナーを開催しました。

本セミナーでは、「植物におけるゲノム編集技術開発の現状と展望」のタイトルで、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構生物機能利用研究部門の横井彩子氏にご講演いただき、学内外から35人が参加しました。

講演では、現在利用されているゲノム編集技術について、基本的な4種の方法について解説があり、それらのメリットとデメリットについても分かり易い説明がありました。次に、横井氏のグループが開発したポジティブ・ネガティブ選抜を利用したジーンターゲッティングと、痕跡を残さないマーカー除去法を組み合わせた精緻な標的遺伝子改変技術について、詳しい解説がありました。この技術は、効率的に標的遺伝子を狙い通りに書き換えることが可能な技術で、今後の植物科学分野の発展への貢献が期待される革新的な技術であると説明がありました。また、ゲノム編集により解析した遺伝子の機能情報が作物育種の加速化に役立っているなど、ゲノム編集技術のさまざまな利用例についての紹介もありました。

質疑応答では、参加者から、実験を進める際の詳しいノウハウなどについて質問がありました。横井氏から、豊富な経験に裏打ちされた実例を交えた回答があり、参加者にとって、開発者に直接質問できる貴重な時間となりました。

参加者は、ゲノム編集技術がここまで発達していることはもちろん、得られた変異のセレクション方法についてもさまざまな工夫をされていることに、大変感銘を受けていました。このセミナーをきっかけに、プロテオサイエンスセンターが持つ独自技術との組み合わせも視野に入れた新しい研究が始まることを期待しています。

今回は、セミナーの内容から農学部の賀屋秀隆准教授の協力で農学部を会場にしました。PROSセミナーでは、今後も様々なテーマでセミナーを開催する予定です。皆様のご参加をお待ちしています。

参考

講演要旨を掲載しています。是非ご覧ください。

<プロテオサイエンスセンター>