プレスリリース

地球・火星マントル深部の主要鉱物Majorite(メジャーライト)に含まれる三価鉄量を高圧実験で解明
初期地球・火星のマントル酸化状態を理解するための新たな制約

愛媛大学先端研究院地球深部ダイナミクス研究センターの桑原秀治特任講師は、地球や火星深部で主要鉱物となるMajorite(メージャライト)中の鉄の価数状態を高圧実験とX線吸収端近傍構造分析により決定しました。その結果、Majoriteが多量のFe3+を含むことを明らかにし、岩石惑星形成後のマントルの酸化状態や表層における酸化的マグマ形成に重要な役割を果たした可能性を示しました。

本研究成果は、2026年5月16日付でJohn Wiley & Sonsから刊行された地球科学分野の学術誌「Journal of Geophysical Research: Solid Earth」に掲載されました。

マグマから晶出するFe3+に富むMajoriteのイメージ

研究成果のポイント

  • 地球・火星マントル深部で主要鉱物となるMajorite(メージャライト)を、18万気圧・2150~2200℃の高温高圧条件で合成した。
  • 放射光施設SPring-8において、X線吸収端近傍構造(XANES)分析により、Majorite中のFe3+量を決定することに成功した。
  • Majoriteが多量のFe3+を保持することを明らかにし、これが岩石惑星マントルの酸化状態や酸化的マグマ形成に重要な役割を果たした可能性を示した。

論文情報

掲載誌:Journal of Geophysical Research: Solid Earth
題名:Ferric iron content of majorite coexisting with reducing melt at 18 GPa: Implications for the mantle oxygen fugacity of Mars and Earth.
(和訳)18 GPaにおいて還元的なメルトと共存するメージャライト中の三価鉄含有量:火星および地球マントルの酸素フガシティへの示唆
著者:Kuwahara, H., & Nakada, R. (2026).
DOI:10.1029/2025JB033231
URL:https://agupubs.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1029/2025JB033231

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愛媛大学先端研究院地球深部ダイナミクス研究センター(GRC)
特任講師 桑原 秀治