色の異なる2種類の金属ナノ粒子と暗視野顕微鏡を組み合わせ、従来法では難しかった抗体タンパク質などの大きな分子の検出を実現
愛媛大学大学院理工学研究科の座古保教授(理化学研究所光量子工学研究センター 客員主管研究員)らの研究グループは、理化学研究所光量子工学研究センターの田中拓男チームディレクター、開拓研究本部(研究当時)の前田瑞夫主任研究員(研究当時、現開拓研究所 特別顧問)との共同研究により、異なる2種の金属ナノ粒子の暗視野観察結果を機械学習により分類して標的分子を検出する新たな手法の開発に成功しました。
座古教授らは、暗視野顕微鏡を用いて、金属ナノ粒子凝集を単一粒子レベルの輝点として観察し、輝点の明るさ(輝度)や色変化を解析することによる高感度分子検出法を開発してきました。しかし、タンパク質のような大きな分子を検出する場合、金属ナノ粒子同士の距離が離れるため、従来法では凝集の変化を十分に見分けることが困難でした。
本研究では、色が異なる2種類の金属ナノ粒子を組み合わせ、暗視野顕微鏡で観察した散乱光の色を機械学習で解析する新しい検出法を開発しました。これにより、標的分子によって形成されるナノ粒子のペア(ヘテロ二量体)を高精度に識別し、タンパク質を高感度に検出できることを実証しました。さらに、非特異的な凝集やごみなどのノイズも識別できるため、高精度なバイオセンシング技術として、疾患マーカーや抗体検査など幅広い応用が期待されます。
本研究に関する論文は、英国王立化学会(RSC)の学術雑誌「RSC Advances」に掲載され、オンライン版で公開されました(2026年7月31日(日本時間))。

