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重要なお知らせ

未来の愛大生へ

2021.02.03
「地域とともに輝く大学」を目指して

深堀 秀史 准教授

●社会連携推進機構 紙産業イノベーションセンター
●機能紙研究

 私は「光触媒/吸着材を複合した機能性シートによる水中の微量化学物質の除去」をテーマに、従来の製紙技術を応用し、有害な化学物質を分解できる光触媒や吸着材を配合した特殊紙を作り、水中に含まれる微量化学物質の除去に用いること等について研究しています。

 皆さん、四国中央市をご存じですか?愛媛県の一番東にあり、紙製品の出荷額が平成16年から連続全国一を記録している「日本一の紙のまち」です。

 私が所属している愛媛大学社会連携推進機構では、愛媛大学における様々な教育・研究成果を活用して、地域の問題解決を目指しています。四国中央市にある紙産業イノベーションセンターでも、地元の紙関連企業の方を中心に、既存の紙製品の改良や新しい紙製品の開発に共同で取り組んでいます。また、私は社会共創学部 産業イノベーション学科 紙産業コースの教員でもあり、大学生と一緒に紙の作り方や改良方法を学んでいます。

 皆さんは多種多様な「紙」を日常的に使っていると思いますが、紙製品がどのように作られているか、知っていますか?紙は軽く、薄く、安価な材料ですが、紙を作るマシンは巨大で、広大な敷地を必要とします。紙に関連する仕事もたくさんあり、原料の確保、紙の製造、加工、販売から輸送まで、多岐に渡っています。また、原料となる木材や水の確保、製品の輸送のためには港やダム、道路の整備も必要で、まちぐるみで1つの産業が成り立っています。四国中央市で活動することで、産業の規模やまちの方が連携している様子を体感でき、産業について深く知ることができます。

 同時に、企業や行政の方々と一緒に仕事をすることも多く、業界の課題や若い方(学生)に求める素養等について知る機会も多くあります。すなわち、「大学に何が求められているか、それはなぜか?」を一早く掴むことができ、学生にとっても、大学での学びがなぜ必要なのか、将来、どのように活かされるか等、大学の活動と社会がつながっていることを実感できます。

 愛媛大学では、基本理念の1つである「地域とともに輝く大学」を実現するため、県内各地に地域の方々と協働する研究センターを設けています。地域の課題解決に興味がある方は、愛媛大学でどっぷりと地域の現状について学んでみませんか?

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