!

重要なお知らせ

未来の愛大生へ

2021.03.30
進路が決められない人へ

藤谷 美菜 講師

●大学院農学研究科
●栄養科学

 「将来の目標は?」と問われて、答えられないとダメな気がしませんか?「目標がなければ頑張れないから、目標は必要だ」と思いませんか?高校生~大学生の頃の私はそう考えていて、必要以上に自分自身をダメだと思い込んで消極的になっていましたが、愛媛大学で研究に出会って変わることができました。同じように悩んでいる人の心が少しでも軽くなればと思い、当時の自分のこと、そして愛媛大学での研究との出会いについて書きたいと思います。

 目標を持たなければと思っていた私は、無理やり仮の目標を設定しました。それは食と農をめぐる国内外の課題を解決できる人材になるというものです。そのために、愛媛大学農学部に入学したものの、目標に向かって努力することができず、そんな自分を否定し続けていました。そういう状態で2年半が過ぎてしまい、研究室に分属して卒論研究を始めることになりました(私が分属した栄養科学研究室では「食べ物に含まれる栄養素以外の成分・非栄養素が私たちの健康にどのように役立っているのか」を研究しています。研究内容についてはこちらをご覧ください。

農学部・農学研究科教員紹介パンフレット 2020年度版

 研究では自分の立てた仮説を証明していくのですが、証明方法が確立されているわけではないので、試行錯誤が必要になります。失敗をする度に目的に迫っていく感覚が楽しくて、また実験結果を世界で最初に知ることができることが嬉しくて、私は研究にはまっていきました(こう書いても研究の楽しさは伝わらないかもしれません。ぜひ皆さんも、愛媛大学で研究の楽しさを感じてみてください!)。大学院では研究が上手くいかないときもあったのですが、やめられず今も研究を続けています。私の場合は、高校生のときに考えていた「将来の目標のために進路を選び、目標に向かって努力する」というのとは順序が逆で、「自分が頑張れることをやっているうちに進路が決まっていき、その後で将来の目標も見えてきた」というのが実際でした。これはこれでとても幸せなことで、愛媛大学で研究に没頭できたことが良かったと思います。

 進路が決められない場合は、私のように仮決めでもよいと思います。一生懸命になれるものに出会ったら全力で取り組み、選んだ進路が違うと思えば選び直し、試行錯誤しながら、納得して進路を選んでいってください。

MORE MESSAGE