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重要なお知らせ

未来の愛大生へ

2021.07.21
心に余裕をもった進路選びを

三吉 秀充 准教授

●先端研究・学術推進機構 埋蔵文化財調査室
●考古学

 私は考古学を専門としており、古墳時代の須恵器を中心に研究しています。詳しくはこちらをご覧下さい。 
 最先端研究紹介 infinity:「古墳時代須恵器の研究」

 高校生の皆さんは、大学進学を目の前にして、どのような道に進むべきか悩んでいる人も多いかと思います。参考になるかはわかりませんが、私の経験を紹介したいと思います。

 私自身、子供の頃から古代史や城郭に興味を持ち、漠然と大学で歴史を学びたいと思っていました。ただ考古学を学ぼうと決めたのは、大学入学後の2年生になってからです。その当時の私にとって、考古学と言えば、世界史や日本史などの歴史の教科書の一部に登場することから、文系の学問であると思っていました。

 実際に考古学研究室に入り、先生や先輩からの指導を受けながら考古学を学び、文系、理系を問わず、様々な科学的な方法を用いて人類の過去を明らかにする学問であることに気づきました。例えば、発掘調査では、調査場所の自然環境や堆積状況を知るための地学や地理の知識、調査を進めていくには測量を行いますが、そこでは三角関数などの数学の知識が必要となります。出土した土器や石器などの研究を進めていくと、さらに理系の学問知識が必要となってきます。「文系の自分で大丈夫なのだろうか?」と不安になることもありましたが、高校までの基礎知識があれば大丈夫でした。

 私の大学生活は、高校生の頃に想像していたものとは少し異なることになりましたが、振り返ってみると、高校生の時にいろいろなことに興味を持ち、幅広く知識を吸収しておいたからこそ、専攻の修正も可能になったのだろうと思います。やりたいことや興味のあることは今後変わるかもしれない、ということを頭の片隅に入れておくだけでも、進路を決めやすくなるのではないでしょうか。

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