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重要なお知らせ

未来の愛大生へ

2021.12.21
大学生活を、自分が得意なことを見つける時間にしてください

岩本 幸治 准教授

●大学院理工学研究科(工学系)生産環境工学専攻
●流体工学

「得意なこと」と「興味があること」は同じではありません。あまり興味がないことでも、得意なことはあります。

私の専門は流体工学ですが、これは水や空気のような流体を解析し、より少ないエネルギーで流体を流したり、流体による抵抗をより小さくしたりする方法を見つけ、工学に役立てる学問です。最近では機械学習を利用して、実験結果を人が理解しやすい形に整理する方法の開発に挑んでいます(愛媛大学工学部流体物理研究室ウェブサイト)。・・・と書きましたが、実は私、「流体工学を深めたい」と積極的に思ったことはありませんでした。大学4年生で研究室配属を決める際、「人気が高い研究室を選ぶと話し合いが長引くな。この後バイトに行かなきゃいけないし、ここなら第一希望に書いてこの場を離れても、他の研究室に押し出されることもないだろう」という理由で選んだのが流体工学の研究室だったのです。卒業研究に取り掛かかると、授業とは違って、専門書や学術論文を読んで自分で必要なことを学び、自分で次の研究方針を立てます。誰もまだ思いついていない、自分が考えた仮説で現象がうまく説明できることが分かった瞬間の高揚感(これが数年に一度だということは後で気付く)にほだされながら、「こういうのは得意かもしれない」と思って、今に至っています。研究室選択の理由は前向きとは言えないものでしたが、得意なことを見つけることができたのです。

高校まででは、全ての科目を満点に近づける方が良いと考えがちですが、実はそうではありません。全部が中途半端に良い成績よりも、一つだけでもずば抜けて良いものを持っている人の方が強いです。(もちろん、他もギリギリでも合格しないといけませんけど。)その一つを見つけるために、初見では訳が分からないと思う授業を取ってみたり、サークル(怪しくないものに限ります)に入ってみたり、様々なことに挑戦して下さい。「好きじゃないと思っていたけど、得意かも」というものが見つかれば大成功です。

また、私は航空力学研究会「二宮翔会」(愛媛大学航空力学研究会「二宮翔会」ウェブサイト)の顧問をしており、鳥人間コンテスト出場を目指す部員のサポートをしています。「鳥人間なんて、訳が分からない」と思ったあなた、やってみたらハマって、ものづくりが得意だと気がつくかもしれませんよ。

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