未来の愛大生へ

2021.12.28
自分らしく生きるための力を身につけてみませんか

前田 眞 教授

●社会連携推進機構
●地域連携コーディネーター

 愛媛大学では、地域課題解決型のまちづくりに関して多岐にわたる教育・研究の成果等を生み出しています。私は、地域連携コーディネーターとしてこれらを生み出している先生や学生のみなさんと地域社会との橋渡し的な役割を果たしています。一方、シトラスリボンプロジェクトを進めている「ちょびっと19+」の共同代表として、コロナ禍における誹謗・中傷、差別をなくすための運動に取り組み、全国に拡がっています。このプロジェクトを通じて、どのような状況においても自発的な活動につながる共感の重要さを実感しました。

 地域社会には、人口減少対策、地域共生社会づくりなどのコミュニティに関すること、毎年発生している大規模自然災害等の防災に関すること、SDGsやDXを地域活動に取り込むことなど多様な課題があります。これらの解決に向けて、地域社会では地域に関心を持つ若くて伸びしろのある専門人材を求めています。その解決には、従来型の正面向かっての取り組みから、自分たちのやりたいことが結果として課題解決につながるというストーリーへの転換が求められています。皆さんの先輩には、在学中から地域に飛び出し、これらの課題解決にチャレンジしている人たちもたくさんいます。これらは、フォアキャスティング的な考えからバックキャスティング的な考え方でのチャレンジが多く、未来志向型の取り組みとして自分の力を試すことが、失敗も含めて自分の成長の糧になります。 

 大学では、高校生までの受験のための勉強という枠がなくなります。目指すべき道が決まっている人も、これから探そうという人も、自分で決めた進むべき未来のために学ぶことができます。

 大学での学びは、専門的な知識を身につけることだけでなく、これからの自分らしい生き方を決めるために、先生や仲間と一緒に共創する力を身につけることでもあります。そこには、答えが与えられていません。自分で答えを出していくことが求められます。そのためには自分と違う人たちとの多様な出会いの中から答えが導き出されることが多いと思っています。自発的に自分が納得するまで学びを深化して欲しいと思います。そのための場も大学には用意されています。

 さらに、これらの学びの先にある自分をイメージすることも重要です。自分は、地域社会の中でどう生きていくのか、自分らしく生きるために必要な「生きる力」とはなにか、それらを身に付けることが大切です。

 愛媛大学は地域における知の拠点として密接に地域とつながっています。県内の多様な地域の人たちと一緒にあなた自身のための「生きる力」を身につけてみませんか。

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