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公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金「GHIT Fund」から本学プロテオサイエンスセンターを含む国際共同研究グループへの助成金交付が決定しました【11月5日(木)】

 グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund:ジーヒット・ファンド)は、日本政府(外務省・厚生労働省)、民間企業(アステラス製薬・エーザイ・塩野義製薬・第一三共・武田薬品工業・中外製薬・シスメックス)、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、ウエルカムトラスト、国連開発計画(UNDP)が設立した世界初の革新的な官民パートナーシップです。開発途上国に蔓延する感染症の新薬やワクチン等の新しい医薬品の研究開発および製品化を促進することにより、グローバルヘルスへ貢献することを目的にしています。
 その第5回目の助成金が、10件の国際共同研究グループに対して交付されることが発表されました。そのうち、本学プロテオサイエンスセンターマラリア研究部門(高島英造准教授・坪井敬文教授)と、株式会社セルフリーサイエンス、オーストラリアWEHI(The Walter and Eliza Hall Institute of Medical Research)、スイスFIND(Foundation for Innovative New Diagnostics)の4者で行う「マラリア撲滅を加速するための流行地サーベイランス用バイオマーカーの開発」の研究に、約1億円が助成されます。これまで不可能であった三日熱マラリアの肝内休眠型原虫保有者を見つけ出す診断法の開発を目指しており、研究期間は、平成27年10月から平成29年3月の1年6ヶ月間です。
 アジア太平洋地域や中南米で広く流行している三日熱マラリアは、肝内休眠型原虫が通常の治療後も長期間生存するため何度も再発をくりかえし、アフリカを中心に流行している熱帯熱マラリアよりも撲滅が困難と考えられています。そこで、マラリア撲滅が視野に入ってきた現在、プロテオサイエンスセンターが保有する三日熱マラリア原虫の300種類以上のタンパク質の中から、肝内休眠型のサーベイランスに使用することができる原虫抗原を見つけ出すことができれば、流行地で使えるサーベイランスキットを開発することができます。本研究により、このキットが実用化されれば、本学で開発されたコムギ無細胞タンパク質合成法という革新的技術が、グローバルヘルスの最重要課題の一つであるマラリアの撲滅に貢献することになります。