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大学院理工学研究科生産環境工学専攻の黄木景二教授が支援した成果が四国地域イノベーション創出協議会による「第6回ものづくり日本大賞・四国経済産業局長賞」を受賞しました【12月2日(水)】

 平成27年12月2日(金)、大学院理工学研究科生産環境工学専攻の黄木教授が支援した株式会社コスモ精機 (東温市)の成果「高精度な射出成形技術を用いた軽量・高強度・破損軽減・高精度なカーボンダーツの開発」が、四国地域イノベーション創出協議会による「第6回ものづくり日本大賞・四国経済産業局長賞」を受賞し、香川県高松市サンポートのアイホールで表彰式が行われました。
 「ものづくり日本大賞」は、日本の産業・文化の発展を支え、豊かな国民生活の形成に大きく貢献してきたものづくりを着実に継承し、さらに発展させていくため、製造・生産現場の中核を担っている中堅人材や、伝統的・文化的な「技」を支えてきた熟練人材、今後を担う若年人材など、ものづくりの第一線で活躍する世代のうち、特に優秀と認められる方々を顕彰する制度です。経済産業省、国土交通省、厚生労働省、文部科学省が連携し、平成17年度から隔年で開催しており、今年で6回目を迎えます。今回、黄木教授は、経済産業省の四国経済産業局長賞を授賞し、成瀬茂夫四国経済産業局長から賞状が授与されました。

 開発において、長繊維炭素繊維の射出成型時の課題であった製品の反りや製品内での炭素繊維の分散性の課題がありました。しかし、黄木教授が、難加工成形材料である長繊維炭素繊維の射出成型における製品の品質・構造に関して、試作品の強度評価や設計に助言をすることで課題を解決することができ、高精度かつ高強度な他に類を見ない軽量・高強度・破損軽減・高精度(ミクロン以下レベル)な特性を合わせもつダーツの開発に成功しました。その剛性、飛行安定性はトッププロにも高く評価され、コスモ精機は後発ながら参入後わずか4年で国内シェア6割を獲得したほか、同社の売り上げに占める割合も6割を超えるなど、本業であるプラスチック製品を超える成長事業となっています。
 本製品は、本学、東レ愛媛工場とコスモ精機との共同開発技術によるものであり、産学官の受け皿である産学連携推進センター・炭素繊維高度利用研究会の仕組みの立ち上げや、カーボン工房の設置、愛媛県が進める炭素繊維関連産業創出事業のパイオニア、県内の炭素繊維を活用する新事業参入企業のモデルケースとなっています。この開発の成功事例をもとに、「高機能素材活用産業創出フォーラム」が始まり、愛媛県からさらには四国レベルでの炭素繊維を利用した新産業創出の動きにつながっています。