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教育改革講演会「大学の基礎教育カリキュラムの再構築と授業開発」を開催

 平成19年6月27日(水)、総合情報メディアセンターにおいて、FD/SDセミナーの一環として、小笠原正明東京農工大学教授による講演会「大学の基礎教育カリキュラムの再構築と授業開発−初修理科の教育モデルの開発−」を開催しました。小笠原教授は、これまで、北海道大学高等教育機能開発総合センター教授として高等教育研究に携わるとともに、現在は、文部科学省「特色GP」審査委員としても活躍されています。

 講演に先立ち、小松正幸学長から、「現在、どの大学でも理系離れは深刻で、優秀な学生が集まらないばかりか、定員割れを起こしているところも多い。」と現状報告を含めた挨拶がありました。

 講演では、まず、日本とアメリカの教育方法等の違いについて説明がなされ、日本の大学の基礎教育が崩壊の過程にあること、特にマス化した大学における基礎教育のレベルは、教員個人のがんばりの範囲を超えており、これからは組織を挙げての取組が重要であることについて指摘がなされました。
 その後、小笠原教授が北海道大学在任中及び現在東京農工大学で取り組んでいる、組織的に支援された大規模クラスで行う初修教育のプロジェクトの内容について説明がなされ、単なる教え込み型教育の無意味さ、演示(デモンストレーション実験)の有効性とそのためのTA(ティーチング・アシスタント)の役割の重要性等について報告がなされました。

 最後に、今、大学がなすべきこととして、カリキュラムを合理化して整合性をとることや新しい授業法の開発等による「戦略的な基礎教育の強化」と、新しい情報環境の整備や教育支援システムの構築等への「重点的な資源投入」が大切である、と結論付けました。
 
 講演終了後の質疑応答では、現在行われているプロジェクト等への質問が次々と出され、参加者全員が講師と質問者とのやり取りに聞き入っていました。この講演会を契機に、愛媛大学の初修教育の更なる改善が促進されることが期待されます。

広報室