お知らせ

医学部附属病院が第28回腫瘍センター講演会を開催しました【2月6日(木)】

平成26年2月6日(木)、医学部臨床第2講義室で、東京慈恵医科大学耳鼻咽喉科の岡野晋助教及び本学医学部附属病院の藤山幹子副病院長講師とし、第28回愛媛大学医学部附属病院腫瘍センター講演会を開催しました。

 今回は、全悪性腫瘍の5%と比較的まれな癌腫である頭頸部がん初の分子標的薬である抗EGFR抗体(Cetuximab)が2012年12月に承認されたことから、教育講演会として企画されました。
 講演会の前半は、藤山副病院長が「抗がん剤に伴う皮膚障害とそのマネージメント、抗EGFR抗体、EGFR-TKIを中心に」と題して、抗がん剤における皮膚障害の種類とそのメカニズム、具体的な予防法(保湿剤使用、日常生活の注意点)から増悪時の治療法まで、実際に経験した症例の皮膚所見を提示しながら、幅広くかつ分かりやすく解説しました。さらに、Infusion reactionと呼ばれる抗体製剤投与後のアナフィラキシー反応に関して、文献的考察と当院で進行中の臨床研究について紹介しました。
 後半には、岡野助教が「頭頸部がんの化学療法 抗EGFR抗体薬を中心に」と題して、頭頸部がんにおける標準的治療をガイドラインに基づき紹介し、自験例を交えながら抗EGFR抗体使用のポイントについて解説されました。さらに、現在進行中の臨床試験から、頭頸部がんにおける抗がん剤治療開発の方向性についても紹介がありました。
 本講演会には、医師のみならず多数の看護師、薬剤師の参加もあり、講演会後には活発な意見交換が行われました。頭頸部がん診療を行う医療者にとって、貴重な体験となりました。<医学部>