お知らせ

附属高等学校で学長講話を実施し、新入生120人が受講しました【4月23日(水)】

平成26年4月23日(水)、附属高等学校多目的教室で、新入生120人を対象に、柳澤康信学長による「利他主義(利他行動)とは?行動生態学の立場から」と題した講話を実施しました。

 本講話は、1年生の高大連携科目「産業社会と人間」の授業として毎年開講しています。この科目は、正しい職業観・勤労観を身につけることを目的として、前学期の各週ごとに異なる愛媛大学教員により実施しています。

 初回の授業では、柳澤学長による講話が実施され、スライドを使用して進行しました。動物界における利他行動について、昆虫や鳥類、霊長類の事例が示されたあと、人間の利他行動の特徴についての説明がありました。人間の脳が発達した有力な説として、社会脳仮説(他個体の心理状態を正確に読んだり、予測するために、膨大な情報を処理する必要が生じた結果、人間の脳は大きくなったという説)があり、「現代は文明が発達し、孤立して生活する事が可能になってしまった結果、人間の脳の社会的機能が十分働かない環境になっている。」との説明がありました。その上で「脳の社会的機能を高めるためには、集団や組織のさまざまな立場で数多くの経験を積むことが不可欠。皆さんの多感な時期には勉学も大切だが、この機能を十分鍛え上げることもそれ以上に重要です。」との結びがありました。
 講義中、柳澤学長は生徒に話しかけ、簡単な問題を提示し質問をする場面が多々ありました。新入生たちは始終講義の内容に熱心に耳を傾け、ノートを取っている姿が伺えました。<附属高等学校>